
ホンジュラスの「マヤ文明を中心とした考古学活動機材整備計画」に対する文化遺産無償について
平成13年4月21日
- わが国政府は、ホンジュラス共和国政府に対し、「マヤ文明を中心とした考古学活動機材整備計画」(the Project for Improvement of Equipment for Archaeological Activities centers on the Maya Civilization)の実施に資することを目的として、2億2,380万円を限度とする額の文化遺産無償を行うこととし、このための書簡の交換が4月20日(日本時間21日)、テグシガルパにおいて、わが方伊藤昌輝在ホンジュラス大使と先方トマス・アリタ・バジェ外務大臣代行(Tomas Arita Valle, Secretario de Estado en el Despacho de Relaciones Exteriores por ley)との間で行われた。
- ホンジュラスには、世界遺産のコパン遺跡を始めとするマヤ文明遺跡、マヤ文明に隣接して中米に興った非マヤ文明遺跡が多数存在しているが、ハリケーン等の自然災害や観光客等人為的要因による遺跡の劣化が進んでおり、度重なる保護のための処置にもかかわらずその進行が止まっていない。
国立人類学歴史学研究所はこれらの記録・登録作業を急ぐと同時に、コパン遺跡については、これ以上の破壊をくい止めるべく「コパン遺跡保存統合計画」を立案したが、この計画実施に必要な機材が不足しているのが現状である。
このため、ホンジュラス政府は新たに「マヤ文明を中心とした考古学活動機材整備計画」を策定し、この計画に必要な機材(測量機材、車両等)を整備するための資金につき、わが国政府に対して文化遺産無償を要請してきたものである。
- 文化遺産無償は人類共通の貴重な財産である文化遺産の保存・活用のために開発途上国が行っている活動を支援するため、平成12年度より導入されたもので、本件が初めて。