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パキスタンの「ポリオ撲滅計画」のためのユニセフに対する無償資金協力について

平成13年3月21日

  1. わが国政府は、パキスタン・イスラム共和国政府の「ポリオ撲滅計画」の実施に資することを目的として、国際連合児童基金(ユニセフ)に対し9億8,500万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が3月21日(水)、イスラマバードにおいて、わが方岡井朝子在パキスタン一等書記官と先方キャロル・ロング駐パキスタン・ユニセフ代表(Ms. Carroll Long, Representative UNICEF Pakistan)との間で行われた。

  2. パキスタン政府は、ユニセフの協力の下、1994年より毎年継続的にポリオワクチンの全国一斉投与(NID:National Immunization Days)を実施し、ポリオ撲滅に向けて取り組んできている。この結果、ポリオの報告例は1993年の1,803件から2000年の159件へと年々減少してきているが、依然としてその数は世界的に見ても多い状 況にある。このため、ユニセフは、ポリオ撲滅の早期実現に向け一層積極的な取り組みが重要であるとして、今後、更にNIDを強化することを指導している。しかしながら、パキスタンの経済状態の悪化により、自国だけでNID実施に必要となる多量のワクチンを確保することが困難となっている。
     このような状況の下、同国政府およびユニセフは「ポリオ撲滅計画」を策定し、この計画の実施のためのポリオワクチンの購入に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
     本件協力により、パキスタン全土の5歳以下の乳幼児約3,000万人に対するワクチン投与が可能となる。

  3. 政府は、98年5月29日、パキスタンによる核実験実施後、緊急・人道的性格の援助および草の根無償を除き新規対パキスタン協力は停止するとの措置をとることを発表したが、今次協力は、緊急・人道的性格の援助に当たるものである。
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