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セントビンセント及びグレナディーン諸島に対する無償資金協力に関する書簡の交換

平成26年9月3日

  1. 本3日(現地時間2日),セントビンセント及びグレナディーン諸島の首都キングスタウン市において,我が方佐藤雅俊在セントビンセント及びグレナディーン諸島日本国大使館参事官(トリニダード・トバゴにて兼任)と先方ラルフ・ゴンザルベス首相(Dr. the Hon. Ralph Gonsalves, Prime Minister of Saint Vincent and the Grenadines)との間で,以下2件の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。

    (1)水産無償資金協力「水産関連機材整備計画」(The Project for Improvement of Fishery Equipment and Machinery in Saint Vincent and the Grenadines)(供与限度額:4億8,600万円)

    (2)ノン・プロジェクト無償資金協力「途上国の要望を踏まえた工業用品等の供与」(Japan's Grant Aid for Provision of Industrial Products)(供与額:1億円)

  2. 各案件の概要はそれぞれ以下のとおりです。

    (1)水産無償資金協力「水産関連機材整備計画」

    セントビンセント及びグレナディーン諸島政府は,漁業開発や沖合資源の利用促進等に積極的に取り組んでいます。水産資源の持続的利用のためには,資源管理型漁業の導入に加え,漁獲した水産物を最大限流通させることが重要ですが,同国の水産流通関連施設では冷却設備等の機材の老朽化が進み,鮮度劣化等による流通上の損失が生じています。この協力は,過去の無償資金協力案件により導入された水産関連施設の機能を回復させ,流通のロスを低減するとともに,資源管理型漁業の導入のための漁場として浮漁礁を設置するものです。この協力により,同国の水産開発計画の実現に資することが期待されます。また,エネルギー効率の良い機材及び冷媒を導入することにより,省エネを通じた温室効果ガス排出削減への貢献も期待されます。

    (2)ノン・プロジェクト無償資金協力「途上国の要望を踏まえた工業用品等の供与」

    セントビンセント及びグレナディーン諸島は,頻繁にハリケーン等の自然災害による被害にさらされる小島嶼国であり,昨年末には集中豪雨により土砂崩れが発生し,インフラ等への被害が発生しました。また,その経済は主要国の経済状況等の外的要因に影響されやすい等の脆弱性を有しています。同国政府は,自然災害からの復興や防災対策,債務削減等の経済問題に積極的に取り組んでいます。今回の協力は,昨年末の集中豪雨からの復興支援を始め,こうした経済社会開発の努力を促進するために必要な資機材を供与するものであり,同国の持続可能な開発等への貢献が期待されます。また,今回の協力では,東日本大震災による被災地で生産された製品を調達することにより,被災地の復興にも貢献することが期待されます。

    (3)なお,この2案件は,我が国が2013年11月に策定した攻めの地球温暖化外交戦略「Actions for Cool Earth: ACE」の中で表明した,2013年から2015年までの3年間の気候変動分野における途上国支援策計1兆6,000億円の一環として実施するものです。我が国としては,すべての国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築に向け,セントビンセント及びグレナディーン諸島と引き続き気候変動分野で連携していきます。


(参考)



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