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キルギス共和国に対する無償資金協力「紛争地域における母子保健強化を通じた平和促進計画(UNICEF連携)」に関する交換公文の署名について

平成26年7月31日

  1. 本31日(現地時間同日),キルギス共和国の首都ビシュケクにおいて,我が方小池孝行駐キルギス共和国大使と先方杢尾雪絵国連児童基金(UNICEF)在キルギス共和国事務所長(Ms. Yukie Mokuo, UNICEF Representative in the Kyrgyz Republic)との間で,無償資金協力「紛争地域における母子保健強化を通じた平和促進計画(UNICEF連携)」(供与額:2億5,400万円)に関する交換公文の署名が行われました。
  2. キルギス共和国南部は,同国内でも貧困率が高く,複雑な民族構成のため社会が不安定化しやすい状況にあり,2010年には大規模な民族衝突が発生し,約400人の死者,多くの国内外避難民が発生しました。この衝突により,保健医療体制の脆弱さが露呈した同国南部の国境地域にある3州(オシュ州,ジャララバード州及びバトケン州),また,同じように民族衝突が発生する危険度が高い北部イシククリ州では,保健医療を含む社会サービスの不備や,民族・地域間による医療資源の格差が問題となっています。
  3. また,キルギス共和国の乳幼児死亡率,妊産婦死亡率は高い水準にあり,特に本案件の対象地域(オシュ州,ジャララバード州,バトケン州及びイシククリ州)ではキルギス国内の平均よりも高くなっています。これは衛生設備を含む基礎的な医療施設の欠如,医療従事者の未熟な技術,知識の不足等に起因しています。
  4. この協力は,UNICEFとの連携により,対象となる医療施設において,トイレ等の衛生設備の改修や医療機材の整備,医療従事者への研修を行うものです。更に,タジキスタン共和国国境地域の緊急医療体制の構築を目指します。
  5. 今回の協力により,対象地域の医療従事者が必要な知識や技術を習得し,また医療施設の改修・医療機材の整備が実施されることで,周産期,新生児ケア,緊急医療技術が向上し,乳幼児死亡率,妊産婦死亡率が引き下げられることが期待されます。さらに,地域間の医療へのアクセスの格差が是正されることにより,キルギス共和国の平和構築に貢献することも期待されます。

(参考)



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