
モルドバに対する環境・気候変動対策無償資金協力「バイオマス燃料有効活用計画」に関する書簡の交換について
平成25年6月26日
- 6月26日(現地時間同日),モルドバ共和国の首都キシニョフにおいて,我が方坂田東一駐モルドバ大使(ウクライナにて兼轄)と先方ヴァシリー・ブマコフ農業食品産業大臣(Mr. Vasile BUMACOV, Minister of Agriculture and Food Industry of the Republic of Moldova)との間で,11億5,400万円を供与限度額とする環境・気候変動対策無償資金協力「バイオマス燃料有効活用計画」に関する書簡の交換が行われました。
- この協力は,モルドバにおいて,藁,麦や果樹の枝の切りくず等のバイオマスから燃焼効率の高い燃料(ペレット)を製造するシステムを導入し,そのペレット専用のボイラーを教育施設等に整備するものです。モルドバはエネルギー供給の殆どを輸入に依存し,多くの公共施設では,燃料費を賄うことが難しく,また,暖房設備も十分に整備されていないために,厳寒期に一時閉鎖されることがあります。
- 今般の協力により,公共施設の暖房設備が整備され,各施設の燃料費が削減されるほか,モルドバの二酸化炭素の排出量も削減されることが期待されます。さらに,ペレットが代替燃料として普及することにより,モルドバのエネルギー安全保障が向上することも期待されます。
- なお,この協力では,中小企業を含む我が国の技術・製品(ペレット製造機及びボイラー等)を積極的に活用することにより,優れた技術を有する我が国企業の国際展開を後押しすることも目指しています。また,この協力は,我が国による2013年以降の気候変動対策に関する途上国支援の一貫として実施するものです。我が国は,すべての国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築に向け,モルドバと引き続き気候変動分野で連携していきます。
(参考)
- モルドバ共和国は, 面積3万3,840平方キロメートル, 人口356万人(2011年,世銀), 人口一人当たりのGNI(国民総所得)は1,980米ドル(2012年,世銀)。