平成25年4月17日
- 本17日(現地時間同日),アゼルバイジャン共和国の首都バクーにおいて,我が方渡邉修介駐アゼルバイジャン国大使と先方アビド・シャリホフ副首相(H.E. Mr. Abid Sharifov, Deputy Prime Minister of the Republic of Azerbaijan)との間で, 総額7億7,700万円を限度とする無償資金協力「第二次土地改良・灌漑機材整備計画」に関する交換公文の署名が行われました。
- アゼルバイジャン南部地域は降水量が少なく,地下水が塩分を含み水位も高いことから,農業生産を行うには圃場の地下水位低下を目的とした排水と灌漑が不可欠であり,これまで広範囲に及ぶ灌漑用水路及び排水路の整備が行われてきました。しかし,用排水路の適切な機能を維持するためには定期的な浚渫作業が不可欠ですが,灌漑・排水能力の改善が必要な地域は広範囲にわたっており,浚渫機械が著しく不足していることから,堆積土砂の浚渫作業に支障をきたしています。このため,堆積土砂により用排水機能が低下し,耕地での十分な水の供給や排水ができず,農作物の作付けが制約され,収穫量にも大きな影響が出ています。
- こうした状況を改善するため,我が国は2004年に浚渫用機材の整備を無償資金協力により実施しており,本件はその後続案件として,南部地域4地区(アグジャベディ,イミシュリ,ベイガラン,フィズリ)を対象に浚渫用機材を整備するものです。今回の協力で同地域における浚渫作業能力が向上することにより,灌漑用排水路の改善やそれに伴う農業生産性の向上が期待されます。
- 本件は,将来的な温暖化に伴う蒸散量の増加に起因する乾燥化及び河川水資源量の減少への適応策として,我が国の2013年以降の気候変動対策に関する途上国支援の一環として実施するものです。我が国は,すべての国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築に向け,引き続きアゼルバイジャンと気候変動分野で協力していきます。
(参考)
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