平成24年5月23日
- 本23日(水曜日),外務省において,我が方玄葉光一郎外務大臣と先方メルテク・サトー・キルマン・リブトゥンバヌ・バヌアツ共和国首相(Hon. Meltek Sato Kilman Livtuvanu, Prime Minister of Republic of Vanuatu)との間で,49億4,500万円を限度とする円借款「ポートビラ港ラペタシ国際多目的埠頭整備計画」(Port Vila Lapetasi International Multi-Purpose Wharf Development Project)及び13億9,900万円を限度とする無償資金協力「ビラ中央病院改善計画(本体工事)」(The Project for Redevelopment of Vila Central Hospital)に関する交換公文の署名が行われました。
- 円借款の概要(「ポートビラ港ラペタシ国際多目的埠頭整備計画」)
バヌアツの国際貿易拠点であるポートビラ港では,経済成長に伴い国際貨物の取扱量が急増しており,現在の国際埠頭の貨物取扱能力での対応が限界に達しつつあります。また,現在の国際埠頭は貨客併用であるため,貨物船が荷役の中断や沖待ちを余儀なくされるケースが常態化しており,同国の物流における大きな障害となっています。このような状態を改善するため,本計画は,ポートビラ港において,第2の国際埠頭(国際貨物専用埠頭)を整備するものです。
本計画の実施により,現在の国際埠頭の需要超過を解消し,コンテナ貨物の荷役効率の改善(コンテナ貨物取扱量の増加,輸入貨物の湾内での滞留日数の減少)を図ることで,同国の持続的な経済社会開発に寄与することが期待されます。
供与条件
(1)金利:年0.55%(コンサルティングサービス部分は年0.01%)
(2)償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
(3)調達条件:一般アンタイド
- 無償資金協力の概要(「ビラ中央病院改善計画(本体工事)」)
ビラ中央病院は,バヌアツ国内における最も高次の医療機関であるにもかかわらず,施設や機材の老朽化が進むとともに,外来・救急棟,手術棟,検査・放射線棟といった形で施設が分散していることで,適切で効率的な医療サービスが提供できていません。本計画は,同病院の医療サービスの向上を目的として,新外来棟の建設や医療機材の整備を行うものです。
本件協力により,バヌアツ国民が適切な環境下で医療サービスが受けられるようになるとともに,医療サービスの効率性が向上することで,受入患者数の増加が見込まれます。
(参考)
- 我が国は,太平洋島嶼国・地域が直面する様々な問題について首脳レベルで率直に意見交換を行うことによって,緊密な協力関係を構築し,日本と太平洋島嶼国の絆を強化するために,1997年から3年に一度,太平洋・島サミットを開催しています。第6回太平洋・島サミット(PALM6)は,本年5月25日(金曜日)及び26日(土曜日)に沖縄県名護市で開催されます。
- バヌアツは,面積12,190平方キロメートル(新潟県とほぼ同じ大きさ),人口約24万人(2010年)。
- 「ポートビラ港ラペタシ国際多目的埠頭整備計画」案件位置図(PDF)

- 「ビラ中央病院改善計画(本体工事)」案件位置図(PDF)

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