平成24年3月16日
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本16日(金曜日),東京において,野田佳彦総理大臣と来日中のトンシン・タンマヴォン・ラオス首相(H.E. Mr.Thongsing THAMMAVONG, Prime Minister of the Lao People’s Democratic Republic)の立ち会いの下,我が方横田順子駐ラオス大使と先方スントーン・サイニャチャック外務副大臣(H.E. Mrs. Sounthone XAYACHACK, Vice-Minister of Foreign Affairs of the Lao People’s Democratic Republic)との間で,41億7,300万円を限度とする円借款「南部地域電力系統整備計画」(the Southern Region Power System Development Project)及び6億円のノン・プロジェクト無償資金協力に関する交換公文の署名式が行われました。
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円借款案件の概要
(1)ラオスにおいては,豊富な水力資源等を背景に,近年,北部や南部を中心に電源開発が進んでいます。しかし,同国南部では,地域間での電力融通ができていないため,電力需給の不均衡が生じており,一部地域では電力を近隣国へ輸出している一方,カムアン県,サバナケット県では電力供給体制が十分でないという状況が生じています。両県では2015年頃に電力供給不足に陥ることが懸念されています。
(2)この協力は,ラオス南部のパクボ変電所からサラワン変電所間(約200キロメートル)に115キロボルトの送電線2回線を新設するとともに,これに伴う関連施設工事を実施することにより,同国内の基幹電力系統の連結を図るものです。
(3)この協力の実施により,同国の国内電力供給が安定化し,南部地域の電化が促進されるとともに,将来的な当該地域に対する投資促進・産業活性化へ寄与することが期待されます。
(4)供与条件
金利:年0.01%
償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
調達条件:一般アンタイド
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無償資金協力案件の概要
(1)ラオスでは,2011年にハイマ台風及びノックテン台風等の豪雨に伴う洪水被害が発生しました。この災害により,同国では家屋,農地,公共施設等,住民の生活基盤となっている様々なインフラが損壊したため,災害被害からの迅速な復興・復旧が重要な課題となっています。
(2)この協力は,同国における災害復興の取組に必要な物品(建設用機材等)の購入を支援するものです。この協力の実施により,今回の洪水被害からの一刻も早い復興に寄与することが期待されます。
(参考)
- ラオス人民民主共和国は,面積約24万平方キロメートル,人口約630万人(2010年),人口一人あたりのGNI(国民総所得)は1,050ドル(2010年,世界銀行)。
- 「南部地域電力系統整備計画」案件位置図(PDF)

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