平成24年2月24日
- 本24日(金曜日)(現地時間23日(木曜日)),サントメ・プリンシペ民主共和国のサントメ市において,我が方小林正雄駐サントメ・プリンシペ大使(ガボンにて兼轄)と先方アメリコ・ドリヴェイラ・ドス・ラモス財務・国際協力大臣(H.E. Américo d'Oliveira DOS RAMOS, Minister of Finance and International Cooperation)との間で供与額2億4,000万円の無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換が行われました。
- サントメ・プリンシペの経済は,カカオの生産に大きく依存する脆弱なものです。1980年代の一次産品価格低迷により大打撃を受け,その後も経済不振が長期化しています。カカオ価格の長期的な下落,昨今の原油価格・食糧価格の高騰,そして食料の外部依存率の増加が,同国の収入と生活水準の低下に大きく影響しています。同国は農業生産の拡大と多様化に努力していますが,食糧生産は依然として低迷し,国民の需要を満たすには不十分な状況となっています。こうした状況を受け,同国政府は我が国に対しコメによる食糧援助を要請しました。
- 我が国は,2008年5月に開催された第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において,アフリカ諸国の農業・食料分野における取組への協力を強化することを表明しており,本件協力はこれを具体化するものです。本件援助が,同国の貧困層にも食糧を購入する機会を提供すると共に,食糧価格の安定に寄与し,同国の貧困削減に貢献することが期待されます。
(参考)
サントメ・プリンシペ民主共和国は,西アフリカ,ギニア湾上に位置し,面積約960平方キロメートル,人口約16万人(2010年,世銀),人口1人当たりのGNI(国民総所得)1,200米ドル(2010年,世銀)。