平成23年12月8日
12月8日(木曜日)(現地時間同日),ガーナの首都アクラにおいて,我が方二階尚人駐シエラレオネ大使(ガーナにて兼轄)と先方オスマン・フォディ・ヤンサニ在ガーナ高等弁務官 (H.E. Mr. Osman Foday Yansaneh, High Commissioner of the Republic of Sierra Leone to the Republic of Ghana)との間で2億5,000万円の無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換が行われました。
シエラレオネは,1991年より約10年間に亘る内戦の結果,国民の大多数である農民が避難民となるとともに,農業生産が低下し,社会的インフラが破壊される等,国内経済状況が悪化しました。同国は,現在,紛争後の復興期にあり,治安も徐々に安定してきていますが,依然として特に農村部に貧困層が多く,また,避難民の帰還後も農業インフラの整備が進んでいないため,食糧不足が深刻な問題となっています。このような状況の下,シエラレオネ政府は,我が国政府に対し無償資金協力(食糧援助)を要請しました。
我が国は,2008年の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において,アフリカ諸国の農業・食料分野における取組への協力を強化することを表明しており,本件協力はこれを具体化するものです。本件援助が,同国の貧困層にも食糧を購入する機会を提供すると共に,食糧価格の安定に寄与し,同国の貧困削減に貢献することが期待されます。
(参考)
シエラレオネ共和国は,面積約7.2万平方キロメートル,人口約560万人(2008年,世銀),1人あたりのGNI(国民総所得)320米ドル(2009年,世銀)。