平成23年8月22日
本22日(月曜日)(現地時間同日),スーダンの首都ハルツームにおいて,我が方中島洋一駐スーダン臨時代理大使と先方ジャラール・ユースフ・アルディゲイル・スーダン共和国国際協力大臣(H.E. Dr. Galal Yousif Aldegair, Minister of International Cooperation, the Government of the Republic of Sudan)との間で,9,600万円を供与限度額とする環境・気候変動対策無償資金協力「カッサラ市給水計画(The Project for Improvement of Water Supply System at Kassala City)」(詳細設計)に関する書簡の交換が行われました。
スーダンにおいては,20年以上に及ぶ南北間の内戦により,多くの難民・国内避難民が発生するなど,人道支援の必要性と低開発の問題が指摘されています。特に,同国東部のカッサラ州の州都であるカッサラ市の人口は,難民や国内避難民の流入により,1983年の約16万人から2008年には約30万人にまで増加しており,急増する水需要に供給が追いつかず,慢性的な水不足に直面しているほか,給水関連施設・機材の老朽化が深刻になっています。
この協力は,カッサラ市における給水施設を整備し,住民に安全な水を安定的に供給する計画を実施するために必要な資金を供与するものです。この計画の実施により,カッサラ市における老朽化した施設が整備さ,住民約20万5千人に安全な水を安定的に供給することが可能になるとともに,関連機材の整備により,塩素消毒された安全な水の安定的な供給が実現され,住民の衛生状態の改善が期待されます。
我が国は,2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)等において,アフリカ諸国の水と衛生に関する取組みに対する協力を表明しており,今回の協力はそれを具体化するものです。
(参考)
スーダン共和国はアフリカの北東部に位置し,国土面積は約188万平方キロメートル,人口は3,340万人,人口1人当たりのGNI(国民総所得)1,220米ドル(2009年,世銀)。