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レソト王国に対する無償資金協力に関する書簡の交換について
(「中等学校建設・施設改善計画」及び「太陽光を利用したクリーンエネルギー導入計画」)

平成23年3月16日

  1. 本16日(水曜日)(現地時間同日),レソト王国の首都マセル市において,我が方小澤俊朗駐レソト国大使(南アフリカ共和国にて兼轄)と先方モシュラビ・ケネス・ツェコア外務・国際関係大臣(Honourable Mr. Mohlabi Kenneth Tsekoa, Minister of Foreign Affairs and International Relations)との間で,10.69億円の無償資金協力「中等学校建設・施設改善計画」及び2.97億円の無償資金協力「太陽光を利用したクリーンエネルギー導入計画」に関する書簡の交換が行われました。

  2. 無償資金協力「中等学校建設・施設改善計画」

    (1)レソト政府は,「教育セクター開発計画(2005-2015)」を策定し,2015年までに中等教育の総就学率を85%まで向上させることを目標として,中等学校の建設を進めていますが,現状の総就学率は47.7%(2009年)に留まっています。さらに中等教育就学者数の増加に対して中等教育施設の整備が追いついておらず,施設不足が大きな課題となっています。

    (2)この協力は,中等学校12校(6校の新規建設及び6校の増設)の普通教室及び理科実験室等の建設及び教育関連家具等の購入に必要な資金を供与するものです。この協力の実施により,約3,800名の生徒の就学が可能となるとともに,理科実験室の設置により,同国の中等教育カリキュラムに沿った学習環境が整備されます。

  3. 無償資金協力「太陽光を利用したクリーンエネルギー導入計画」

    (1)レソトは国内の発電の多くをムエラ水力発電所に依存しており,近年では冬季の電力需要が発電所の出力を上回るため,不足分の電力を南アフリカなど周辺国から輸入しています。しかし,近年では周辺国においても電力需要が増大し,時期によっては必要な電力が融通されず,計画停電を余儀なくされています。

    (2)この協力は,首都マセル近郊のモショエショエⅠ国際空港に,同国において初の既存電力系統に連系する太陽光発電システム(200キロワット)を整備するための資金を供与するものです。この協力で同国の電力エネルギー供給源の多様化を図るとともに,電力自給率の向上及び温室効果ガスの削減が期待されます。

  4. 我が国は,2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において,教育に関する協力及びアフリカ諸国の気候変動対策における取組への協力を強化することを表明しており,本件はこれを具体化するものです。

(参考)
レソト王国はアフリカ南部に位置し,面積は3.0万平方キロメートルを有し,人口は約206万人(世銀,2009),一人当たりGNI(国民総所得)は約1,020米ドル(世銀,2009)。

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