平成23年1月25日
1月25日(火曜日)(現地時間,同日),サントメ・プリンシペの首都サントメにおいて,我が方加藤基駐サントメ・プリンシペ国大使(ガボンにて兼轄)と先方アメリコ・デ・オリヴェイラ・ドス・ラモス財務・国際協力大臣 (H.E. Mr. Américo de Oliveira DOS RAMOS, Minister of Finance and International Cooperation)との間で2億3,000万円の無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換が行われました。
サントメ・プリンシペの経済は,カカオ生産に大きく依存する脆弱なものであり,1980年代の一次産品価格低迷により大打撃を受け,その後も経済不振が長期化しています。カカオ価格の長期的な下落,昨今の原油価格・食糧価格の高騰,そして食糧の外部依存率の増加が,同国の収入と生活水準の低下に大きく影響しており,同国は農業生産の拡大と多様化に努力していますが,食糧生産は依然として低迷し,国民の需要を満たすためには不十分な状況となっています。こうした状況を受け,同国政府は我が国に対しコメによる食糧援助を要請しました。
我が国は,2008年の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において,アフリカ諸国の農業・食料分野における取組への協力を強化することを表明しており,本件協力はこれを具体化するものです。本件援助が,同国の貧困層にも食糧を購入する機会を提供すると共に,食糧価格の安定に寄与し,同国の貧困削減に貢献することが期待されます。
(参考)
サントメ・プリンシペ民主共和国は,西アフリカ,ギニア湾上に位置し,面積約960平方キロメートル,人口約16万人(2008年,世銀),1人あたりのGNI(国民総所得)1,020米ドル(2008年,世銀)。