平成22年11月23日
11月23日(火曜日)(現地時間同日),エチオピアの首都アディスアベバ市において,我が方岸野博之駐エチオピア国大使と先方アーメド・シデ財務・経済開発担当国務大臣(Mr. Ahmed Shide, State Minister of Finance and Economic Development)との間で,5億5,000万円の「食糧援助(Food Aid Project)」に関する書簡の交換が行われました。
エチオピアは,干ばつ,貧困,飢餓等の問題を抱えつつも,ソマリア等政情が不安定な国を含む「アフリカの角」地域の安定,ひいてはアフリカ全体の平和と繁栄のために,重要な役割を果たしています。
エチオピアでは,2年連続の干ばつ発生に加え,2008年に発生した世界的な穀物価格・燃料価格の高騰が継続しており,貧困層は食糧確保が一段と難しい状況におかれています。特に,2009年の小雨期(3から5月)及び大雨期(6から10月)に著しく降雨量が少なかった一方,乾季(9から12月)に過大な降雨に見舞われるなどの天候不順により,主食用穀物の生産に大きな影響がありました。このため,約520万人が緊急食糧援助を必要としています。このような状況を緩和するため,我が国は食糧援助の実施を決定しました。
なお,我が国は,2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において,アフリカ諸国の農業・食糧分野における取組みへの協力を強化することを表明しており,本件協力はこれを具体化するものです。
(参考)
エチオピアは,面積110.4万平方キロメートル,人口8,282万人(2009年,世銀),人口1人当たりのGNI(国民総所得)330米ドル(2009年,世銀)。