平成22年6月5日
本5日(土曜日)(現地時間同日),アフガニスタン・イスラム共和国の首都カブール市において,我が方廣木重之駐アフガニスタン国大使と先方テケステ・ゲブレイ・テキイFAOアフガニスタン代表(Mr. Tekeste Ghebray Tekie, FAO Representative in Afghanistan)との間で,総額10億3,300万円の無償資金協力「農業生産拡大及び生産性向上計画」(the Programme for Increase of Agricultural Production by the Improvement of Productivity in Afghanistan)に関する書簡の交換が行われました。
アフガニスタンでは,約30年間に亘る内戦の影響により,主要産業である農業のインフラは壊滅的な被害を受け,主要穀物である小麦の収穫量は,同国の東部,南東部,西部を中心に不足している状況です。このような中,同国の人口集中地域である東部のナンガルハール県及び南部のカンダハール県での小麦の生産拡大,及び穀倉地帯である北部・北東部における高品質小麦種子の一層の増産・普及による生産性向上・生産拡大が急務となっています。
本件協力は,アフガニスタン国内5県の計3万9,000世帯の貧困農家を対象に,高品質小麦種子(1,950トン),肥料,貯蔵用コンテナ(サイロ),野菜種子等の配布を行うとともに,栽培方法等に係る技術支援を行うものです。本件協力により,年間約4万5,600トンの小麦収穫量が得られるとともに,中長期的には高品質小麦種子の増産・普及により,小麦生産の一層の拡大・生産性向上が促進されることで,同国の持続的・自立的発展に資することが期待されます。
(参考)