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コンゴ民主共和国に対する無償資金協力4件に関する書簡の交換について

平成22年5月18日

  1. 5月18日(火曜日)(現地時間同日),コンゴ民主共和国のキンシャサ市において,我が方藤田和彦駐コンゴ民主共和国臨時代理大使と先方レイモン・チバンダ・ントゥンガムロンゴ国際・地域協力大臣(S.E. M. Raymond TSHIBANDA N’TUNGAMULONGO, Ministre de la Coopération Internationale et Régionale)との間で,以下4件の(総額87億1,300万円)に関する書簡の交換が行われました。

    (1)「森林保全計画」(供与額10億円)
    (2)「キンシャサ大学病院医療機材整備計画」(供与限度額7億2,800万円)
    (3)「キンシャサ市ポワ・ルー通り補修及び改修計画(第二次)」(供与限度額33億5,200万円)
    (4)「ンガリエマ浄水場拡張計画」(供与限度額36億3,300万円)

  2. 広大なコンゴ盆地を擁するコンゴ民主共和国においては,近年違法伐採を含む森林破壊が深刻化しています。また,コンゴ民主共和国においては長年の内戦の影響により,人口800万人を擁する首都キンシャサにおいて,医療施設・機材,道路や浄水場といった公共施設の改修が行われず,施設の老朽化,維持管理・運用体制の弱体化が進行し,内戦終結後の急激な人口増加と相まって,医療・保健,都市内交通,給水の各分野において首都機能が大幅に低下し,深刻な社会問題となっています。
  3. これらの協力は,このような状況に対応するために実施するものであり,その概要は以下のとおりです。

    (1)「森林保全計画」は,コンゴ盆地を擁し,近年違法伐採を含む森林破壊が深刻化しているコンゴ民主共和国に対し,森林の基礎情報の収集,モニタリング等に必要な資機材を調達するための資金を供与するものであり,森林破壊の抑制や温室効果ガスの排出量削減に貢献することが期待されます。

    (2)「キンシャサ大学病院医療機材整備計画」は,コンゴ民主共和国における医療人材育成機関として,母子保健の推進及び医療教育において中核的な役割を果たしているキンシャサ大学病院において,産科・新生児・小児科を中心とした医療機材を整備するために必要な資金を供与するものです。

    (3)「キンシャサ市ポワ・ルー通り補修及び改修計画(第二次)」は,キンシャサ市内ポワ・ルー通りにおいて,道路拡幅,舗装修復,道路排水施設整備等の改修を実施するために必要な資金を供与するものです。

    (4)「ンガリエマ浄水場拡張計画」は,キンシャサ州ンガリエマ浄水場において,急増する給水区域内人口に対応する施設拡張のために必要な資金を供与するものです。

  4. 今回の協力のうち,特に「森林保全計画」及び「ンガリエマ浄水場拡張計画」は,鳩山イニシアティブの一環として実施するものであるとともに,我が国が,2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICADIV)において,アフリカ諸国の気候変動対策における取組みへの協力を強化することを表明したことに基づきこれを具体化するものです。我が国としては,全ての主要国による公平かつ実効性のある枠組みの構築と意欲的な目標の合意を目指して,コペンハーゲン合意への賛同を表明しているコンゴ民主共和国と引き続き気候変動対策で連携していきます。

    (参考)コンゴ民主共和国は, 面積約234.5万平方キロメートル, 人口6,600万人(2009年), 人口1人当たりのGNIは150米ドル(2008年)。
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