平成22年3月9日
- 我が国政府は、アフガニスタン・イスラム共和国に対し、「識字能力強化計画(第2期)」(the Programme for Enhancement of Literacy in Afghanistan(Phase II))の実施のために、17億9,100万円を供与額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、3月9日(火曜日)(現地時間、同日)、カブール市において、我が方廣木重之駐アフガニスタン・イスラム共和国大使と先方青柳茂UNESCOカブール事務所長兼アフガニスタン代表(Mr. Shigeru Aoyagi, Director, UNESCO Kabul, UNESCO Representative to Afghanistan)との間で行われました。
- アフガニスタンでは、約30年間に亘る内戦の影響を受け、非識字人口が1,100万人と推定されています。15歳以上の識字率は34%(男性50%、女性18%)と、世界的に見ても極めて低く、特に女性の識字率は世界で最低レベルにあり、その状況は大変深刻です。このような状況を受け、アフガニスタン政府は、「国家教育戦略5カ年計画」及び「国家識字行動5カ年計画」を策定し、2014年までに約360万人への識字教育の提供を目標としています。
- 本件協力により、識字教育の拠点となる国内8カ所の県識字教育センタ?及び42カ所の郡レベルの識字教育センターが建設され、アフガニスタン国内15県50郡において計約30万人への識字教育が実施される予定です。この識字教育の普及により、対象地域における読み書きの能力が向上するとともに、本件協力により、将来的には所得向上、治安改善、社会参加等の促進が期待されます。
- なお、我が国はアフガニスタンにおいて、08年以降、本件協力の第1期を既に実施しており、第1期と第2期を合わせて、国内18県100郡で計60万人に対する識字教育が実施される予定です。
(参考)
アフガニスタン・イスラム共和国の人口は約3,000万人(推定)。面積は65.2万平方キロメートル(日本の約1.7倍)