平成22年3月2日
- 本2日(火曜日)(現地時間同日)、ガーナ共和国の首都アクラ市において、我が方片上慶一駐シエラレオネ国大使(ガーナにて兼轄)と先方オスマン・F・ヤンサニ在ガーナ・シエラレオネ高等弁務官(H. E. Mr. Osman F. Yansaneh, High Commissioner of the Republic of Sierra Leone to the Republic of Ghana)との間で、3億円の環境プログラム無償資金協力「気候変動による自然災害対処能力向上計画(the Programme for the Improvement of Capabilities to cope with Natural Disasters Caused by Climate Change)」に関する書簡の交換が行われました。
- シエラレオネでは、気候変動が原因と指摘される雨期の洪水被害が近年多発しており、全土において、安全な飲料水の確保が困難な状況が続いていますが、特に昨2009年6月以降西アフリカ一帯を襲った豪雨による洪水は大規模な被害をもたらしました。また、首都フリータウン以外の地域で上水道が十分整備されていないことから、安全な飲み水を利用できない人々の健康状態、特に抵抗力の弱い妊産婦や子どもの健康状態が悪化することが懸念されています。本件協力は、安全な飲料水を供給する手段を確保するために必要な給水用の施設・機材等を整備し、同国の気候変動による自然災害への対処能力を向上させるために必要な資金を供与するものです。
- 本件協力は、コペンハーゲン合意に賛同した同国の姿勢及びこれに基づく緩和努力への積極姿勢を高く評価し、鳩山イニシアティブの一環として実施するものであるとともに、我が国が、2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において、アフリカ諸国の水と衛生や気候変動対策における取組みへの協力を強化することを表明したことに基づき、具体化するものです。
(参考)
シエラレオネ国は、面積約7.17万平方キロメートル、人口570万人(2009年)、人口1人当たりのGNI(国内総所得)約280米ドル(2008年)。