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ハイチ共和国に対する無償資金協力(食糧援助)に関する交換公文署名式について

平成21年12月1日

  1. 12月1日(火曜日)(現地時間11月30日(月曜日))、同国の首都ポルトープランスにおいて、我が方大竹庄治在ハイチ国臨時代理大使と先方マリー・ミシェル・レ外務・宗務大臣(Madame Marie Michèle Rey, Ministre des Affaires Etrangères est des Cultes)との間で、「食糧援助」として6億3,000万円を限度とする無償資金協力に関する交換公文署名式行われました。
  2. 中南米・カリブの最貧国であるハイチ共和国では、全人口(約961万人)の半数以上が一日1ドル未満で暮らす絶対的貧困層に属すると言われています。同国では全人口の3分の2が農業に従事しているものの、規模が零細である上に灌漑設備等の農業インフラが不十分なために、農業生産性が低く、食料自給率は45%、米の自給率は30%にとどまります。このため、恒常的に食糧不足で、食料需要の大半を海外からの輸入と援助に大きく依存しています。
     さらに同国は、ハリケーン等の自然災害を受けやすく、2008年においても、度重なるハリケーンの来襲により約17万世帯が被災し、同国の穀倉地帯も甚大な被害を受けました。自然災害の影響によって国内の食糧供給事情が悪化すると、米等の穀物の市場価格が高騰するため、貧困層にとって安定的な食糧入手は大きな課題となっています。
     これらの状況を受け、ハイチ共和国政府は我が国に対し、コメによる食糧援助を要請しました。
  3. 本件協力により、同国市場に良質で安価なコメを流通させることで穀物の市場価格の高騰を抑制し、貧困層にも食糧入手を容易にすると共に、コメ販売により積み立てられた見返り資金の活用を通して同国の国家基盤が整備されることが期待されます。

(参考)

 ハイチ共和国は、面積約2.75万平方キロメートル、人口約961万人(2007年)、人口1人当たりのGNI(国民総所得)は約560米ドル(2007年、世銀)である。

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