平成21年10月7日
- 我が国政府は、モルドバ共和国政府に対し、「貧困農民支援」として、1億6,000万円の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、10月7日(水曜日)(現地時間同日)、キシニョフにおいて、我が方伊澤正駐モルドバ共和国大使(ウクライナにて兼轄)と先方ヴァレリウ・コサルチウク農業食品産業大臣(Mr. Valeriu Cosarciuc, Minister of Agriculture and Food Industry of the Republic of Moldova)との間で行われました。
- 本件協力は、貧困状況に置かれたモルドバ農民に対する支援を目的として、主要作物である小麦及びトウモロコシの増産のために必要な農業機械(トラクター)を整備するために必要な資金を供与するものです。
- モルドバは、チェルノーゼムと呼ばれる肥沃な土壌に恵まれ、旧ソ連邦においては重要な農業生産拠点でしたが、独立以後、市場経済化に伴う経済危機のあおりを受け、農業生産に必要な資機材の投入が途絶えたため、経済全体に占める農業の割合は減り続けました。その後の農地の私有化促進によって、現在では土地をリースしたり、購入したりして農地を所有する中・小規模農家が各地に誕生しましたが、これらの農家はいずれも低所得であり、また農業機械を購入するためのクレジット制度も未整備であるため、農家が自ら農業機械の調達や最新技術の導入を行うことは困難な状況にあります。
- 本件協力により、同国における食糧生産性が向上し、これを通じて同国の貧困削減、経済社会開発に貢献することが期待されます。
(参考)
- モルドバは、面積約3万3,840平方キロメートル、人口379万人(2007年、世銀)、人口1人当たりのGNI 1,260米ドル(2007年、世銀)。
- 計画実施概要図(添付)(PDF)
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