平成21年8月17日

1. 我が国政府は、イエメン共和国に対する「貧困農民支援」として、5億1,000万円の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、8月15日（土曜日）、イエメンの首都サヌアにおいて、我が方敏蔭正一駐イエメン国大使と先方アブー・バクル・アブドッラー・アル＝カルビー外務大臣（H. E. Dr. Abu Bakr Abdullah Al Qirbi, Minister of Foreign Affairs）との間で行われました。
2. 本件協力は、イエメンの小規模農家向けに配布される乗用トラクターと農作業機（タインカルチベーター）の購入とその輸送に必要な資金を供与するものです。
3. イエメンは、現在、「貧困削減のための第3次社会経済開発5カ年計画（2006年～2010年）」を実施しており、その一環として農業の生産性向上を目指しています。しかし、耕地面積が国土の3％弱を占めるに過ぎず、降水量も少ないイエメンの農業開発には、大きな困難が伴っています。
4. イエメンでは、耕作面積2ヘクタール未満の小規模農家が、農業従事者全体の約90％を占めています。本件協力により、これら小規模農家の主要食糧作物の生産性が向上し、貧困削減に貢献することが見込まれます。

（参考）

　イエメンは、面積52.8万キロメートル、人口2,240万人（2007年、世銀）、人口一人あたりのGNI（国民総所得）870米ドル（2007年、世銀）。