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ホンジュラス共和国に対する無償資金協力(貧困農民支援)に関する書簡の交換について

平成20年10月21日

  1. 我が国政府は、ホンジュラス共和国政府に対し、3億6,000万円の無償資金協力(貧困農民支援)を行うこととし、このための書簡の交換が、10月21日(火曜日)(現地時間10月20日)、同国の首都テグシガルパにおいて、我が方塩崎修駐ホンジュラス国大使と先方アンヘル・エドゥムンド・オレジャナ・メルカド外務大臣(Ángel Edmundo Orellana Mercado, Secretario de Estado en el Despacho de Relaciones Exteriores de la República de Honduras)との間で行われた。
  2. 本件の概要は次のとおりである。

    (1)本無償資金協力の内容

     貧困状況に置かれたホンジュラスの農民を対象とした支援を目的として、主要作物であるトウモロコシ、米、ソルガム等の増産に必要な肥料を調達するための資金を供与する。

    (2)本無償資金協力の必要性

     ホンジュラス共和国において農業は基幹産業であるにもかかわらず、主要穀物の自給は達成されていない。
     また、全農家の1.5%にあたる大規模農家が全農地の30%を占める一方、全農家の72%を占める所有農地5ヘクタール以下の零細農家及び小規模農家は全農地のわずか11%程度しか所有していないという、二極構造となっている。貧困・小規模農家は農地を所有していても、それらの土地は概して傾斜地や山間部など肥沃度に恵まれない場合や、農業以外に収入源が無いために農業資機材の購買力もない場合が多く、低い生産性のまま自給自足的な生活を営んでいる。
     ホンジュラス共和国は、貧困削減戦略ペーパー(PRSP)において、農村における貧困削減を主要プログラムの1つとし、「農業食糧分野戦略計画2006-2010」において、「食糧安全保障」と「貧困削減」を二大戦略として掲げている。さらに同政策を受けて策定された「基礎穀物生産国家計画」は、貧困・小規模農家に対する支援を優先分野として取り組んできている。
     ホンジュラス共和国政府は、主要食用作物を栽培する中小農家に対し、高品質な肥料を比較的廉価で販売することにより生産性の向上を図り、ひいては食糧安全保障、国民の栄養改善及び農村地域における貧困削減を目指すとして、肥料調達の資金につき、我が国の無償資金協力を要請してきたものである。

    (3)本無償資金協力の効果

     今回の供与品目は肥料であるが、肥料の活用による主要食糧の増産が図られるとともに、それらを生産する小規模農家の生活水準が向上し、貧困問題が軽減されることが期待される。

(参考)

 ホンジュラス共和国は、面積11.2万平方キロメートル、人口740万人(平成18年)、人口1人当たりのGNI(国民総所得)約1,470米ドル(平成18年)である。

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