平成20年8月4日
(1)内容
エリトリアの食糧不足の緩和のため、同国民の主要食糧の一つである小麦の調達に必要な資金を供与するもの。
(2)必要性
エリトリアは、アフリカ北東部に位置し、国民の多くが農業及び牧畜業に従事しており、人口の66%が一日の生活費が1ドル以下という、いわゆる貧困ライン以下(農村地帯では80%以上)の生活を余儀なくされている。エリトリアの農業は、大部分が雨水に依存した伝統的農法で生産も不安定であり、また近年干ばつが繰り返されているため、小麦、大麦等の主要作物の生産量も不十分で、栄養不良率は約46%に達している。エリトリア政府も、食糧安全保障政策に取り組み、灌漑農業の促進など食糧増産に努めているが、なお食糧の多くを国外からの輸入に依存せざるを得ない状況にある。しかし、同国の外貨事情は厳しく、エリトリア政府の自助努力のみでは十分な食糧調達が出来ない状況にあるため、我が国に食糧援助を要請したものである。
(3)効果
今回の食糧援助が、同国の食糧不足緩和に貢献することが期待される。
(参考)
エリトリアは日本の約3分の1の面積(11.8万平方キロメートル)、人口は約470万人、一人当たりGNI(国民所得)は約190米ドルである。