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アフガニスタン・イスラム共和国に対するユニセフ(国際連合児童基金)を通じた無償資金協力(アフガニスタン・イスラム共和国における小児感染症予防計画)に関する書簡の交換について

平成20年6月5日

  1. 我が国政府は、アフガニスタン共和国政府に対し、ユニセフを通じ、「アフガニスタン・イスラム共和国における小児感染症予防計画」(the project for Infectious Diseases Prevention for Children in the Islamic Republic of Afghanistan)の実施に資することを目的として、4億5,000万円の一般プロジェクト無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、6月5日(木曜日)(現地時間、同日)、同国の首都カブール市において、我が方佐藤英夫駐アフガニスタン国大使と先方キャサリン・ムベング国際連合児童基金アフガニスタン事務所代表(Catherine Mbengue Representative, United Nations Children's Fund Afghanistan)との間で行われた。
  2. 本計画の概要は次のとおりである。

    (1)本計画の内容

    • アフガニスタン政府(保健省)と協力しつつユニセフが行う、小児感染症予防計画の実施に必要な経口ポリオ・ワクチン(約22百万ドース)及びBCGワクチン(約2百万ドース)等の調達等のために必要な資金を供与する。

    (2)本計画の必要性

    • アフガニスタンでは、4人に1人の子供が5歳までに死亡するなど、乳幼児死亡率が極めて高いため、子供の死因の上位を占める感染症対策が急務となっている。そのうちポリオは、アフガニスタンがポリオ発生数の多いパキスタン及びインドと近接すること、また依然野生株によるポリオ感染が同国において確認されていることから、ユニセフおよびWHO(世界保健機関)のポリオ撲滅重点国となっている。また、BCGなどの通常の予防接種活動は、施設、機材、道路などの基礎インフラの未整備、ワクチン接種活動員の不足から十分な活動が困難な状況にある。
    • アフガニスタン政府およびユニセフは、アフガニスタン全土において、1歳未満の児童(約127万人)に対するBCG予防接種に必要なワクチン、5歳未満の児童(約758万人)に対するポリオ・ワクチンを投与することにより、同国の高い乳幼児死亡率を低下させることを目的とした「小児感染症予防計画」を策定しており、この計画の実施のために必要なポリオ、BCGなどのワクチン等の購入に必要な資金につき、ユニセフを通じ、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
    • なお、我が国は、アフガニスタンに対し、2006年1月にロンドンで開催されたアフガニスタン支援に関する国際会議において、アフガニスタン国家開発戦略(ANDS)を支援するために、4.5億ドルの支援を表明した。ANDSは治安の回復、ガバナンスの向上、経済社会開発を柱としており、保健・医療分野は経済社会開発分野の重要なセクターの一つと位置づけられている。

    (3)本計画の効果

     アフガニスタン全国において、1歳未満の児童(127万人)へのBCGの予防接種を実施するとともに、5歳未満の児童(約758万人)に対するポリオ・ワクチンの投与及び、アフガニスタン全国における感染症対策と母子保健サービスの拠点強化を通じて、アフガニスタンの乳幼児の高い死亡率を下げることが期待される。

(参考)

  1. アフガニスタンの面積は約65.2万平方キロメートル、人口は約3,060万人である。
  2. プロジェクト位置図(PDF)PDF

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