平成20年5月8日
- 我が国政府は、シエラレオネ共和国政府に対し、「フリータウン電力供給システム緊急改善計画(第2期)」(the project for Urgent Improvement of Electric Power Supply System in Freetown)の実施に資することを目的として、16億5,100万円(平成20年度:1億1,900万円、平成21年度15億3,200万円)を限度額とする無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、5月8日(木曜日)(現地時間、同日)、ガーナの首都アクラにおいて、我が方中村温在シエラレオネ国臨時代理大使(ガーナにて兼轄)と先方オスマン・F.・ヤンサニ在ガーナ シエラレオネ国高等弁務官(His Excellency Mr. Osman F. YANSANEH, High Commissioner of the Republic of Sierra Leone)との間で行われた。
- 本計画の概要は次のとおりである。
(1)本計画の内容
シエラレオネ共和国エネルギー電力省が、同国首都フリータウン市及び周辺地域に安定した電力供給を行うため、キングトム発電所発電設備増設(ディーゼル発電機5メガワット、2台)及び同発電所発電施設建設を実施するために必要な資金を供与する。
(2)本計画の必要性
- シエラレオネ共和国は、1991年より2002年の内戦終結宣言に至るまで断続的に続いた内戦により、鉱業、農業の荒廃や経済の破綻を招き、国民の多くが難民及び国内避難民となった。電力施設も壊滅的な打撃を受け、首都フリータウン市及び周辺地域へ電力供給を行っているキングトム発電所の設備は老朽化と頻発する故障により、現在運転可能な電力設備は7台のうち2台のみである。このためフリータウン市及び周辺地域の一般家庭ではほとんど電力供給を受けられない状態(1週間に1日、数時間程度の電力供給)が続いている。
- 同国では2003年に策定した国家長期計画「VISION 2025」のエネルギー分野において、「シエラレオネ電力公社(NPA)の電力供給設備・系統の維持管理及び修復」を定めて計画達成を目指している。同計画に基づき、シエラレオネ政府はフリータウンの首都機能の維持及び周辺地域に対して安定した電力供給を行うために必要な施設の整備について、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
(3)本計画の効果
- 本計画(第2期)の実施により、キングトム発電所の発電設備容量が10メガワット増加する。
- フリータウンに対する総電力供給力がピーク時の負荷(45メガワット)を上回り、現在の停電状況が改善する。
- フリータウンに安定した電力が供給可能となり、経済・産業活動等の活性化が図られる。
(参考)
- シエラレオネ共和国は、大西洋に面するアフリカ西部に位置し、面積約7.17万平方キロメートル、人口約580万人(2007年)、1人あたりのGNI(国民総所得)約240米ドル(2006年)である。
- プロジェクト位置図(別添)(PDF)

- 計画実施地域地図(別添)(PDF)

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