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ソロモン諸島に対する無償資金協力(アウキ市場及び桟橋建設計画(詳細設計))に関する書簡の交換について

平成20年3月10日

  1. 我が国政府は、ソロモン諸島政府に対し、一般プロジェクト無償資金協力「アウキ市場及び桟橋建設計画(The Project for Construction of Market and Jetty in Auki)」(詳細設計)の実施に資することを目的として、3,300万円を限度額とする無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、3月12日(水曜日)(現地時間、同日)、同国の首都ホニアラにおいて、我が方岩撫明在ソロモン国臨時代理大使と先方ウィリアム・ハオマエ外務・外国貿易大臣(William Haomae,Minister for Foreign Affairs and External Trade)との間で行われた。
  2. 本計画の概要は次のとおりである。

    (1)本計画の内容

     インフラ開発省及びマライタ州政府が、マライタ州の州都アウキ市に新たな市場(市場棟、店舗棟、トイレ、駐車場等)、桟橋等を建設するために必要な資金を供与する。今回の書簡の交換は本計画のうち詳細設計に係る部分について行われる。

    (2)本計画の必要性

     マライタ州は、人口が約14万人(全国人口の約26%)であり、約54%の世帯が自給生産活動を行っており(全国平均約37%)、余剰生産分を市場で販売し現金を得るため、市場が唯一の現金収入の場となっている。マライタ州の中心であるアウキ市場は、マライタ州の住民にとって貴重な現金収入を得る場であり、かつ生活必需品を得る場として重要である。また、アウキ桟橋は、マライタ州と首都ホニアラを結ぶ定期船が停泊するため、マライタ州と他島との人の往来、日用必需品等の流通等の唯一の窓口になることから、マライタ州経済にとってアウキ市場と並び重要である。
     しかしながら、既存の市場施設の状態は劣悪であり、生鮮物が直射日光の下に晒されていたり、雨ざらしになるなど極めて衛生状態が悪いほか、面積が狭く、週末を中心に混雑が激しいことや販売スペースを確保できない者が出てきているため、住民の現金収入を得る機会を妨げている。
     また、既存の桟橋は、老朽化が激しく、崩壊の危険性が高く、桟橋の崩壊により首都ホニアラ市との往来に支障が出るおそれがある。また、桟橋の面積が狭いため、荷揚げが非効率であるほか、作業員や旅客の通行等において危険な状況にある。
     このような状況のもと、ソロモン諸島政府は、新たなアウキ市場及び桟橋等の建設を内容とした「アウキ市場及び桟橋建設計画」を策定し、我が国に対し無償資金援助を要請したものである。

    (3)本計画の効果

     本計画の実施により、市場面積が拡大し、市場内での混雑が緩和するほか、出店者数の増加が見込まれる。また、桟橋が新設されることにより、乗客や貨物の安全が確保され、乗客の下船時間や貨物の積み下ろし時間が短縮され、流通の利便性及び安全性の確保が期待される。
     その結果、マライタ州での流通の改善や、首都ホニアラとマライタ州との生産物や乗客の安全かつ円滑な輸送が確保されることにより、マライタ州の経済発展に貢献することが期待される。

(参考)

  1. ソロモン諸島は、オーストラリアの北東部方に位置し、約1,000の島々からなる島嶼国で、面積は約2万9,785平方キロメートル(岩手県の約2倍)、人口は約53万人(平成18年)、1人あたりのGNI(国民総所得)約680米ドル(平成18年)である。
  2. プロジェクト位置図・完成イメージ図(別添)(PDF)PDF

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