平成20年1月21日
(1)内容
ラオス政府保健省が、ユニセフと協力して、予防接種拡大計画(全国のコールドチェーン資機材(冷蔵庫等)及び2008年に必要なワクチン(BCG、麻疹、破傷風)等を整備)を実施するために必要な資金を供与する。
(2)必要性
ラオス国の保健指標はアジア諸国の中でも低位にあり、乳幼児や妊産婦の死亡率が高くなっている。これら乳幼児等の死因の1つにVPD(ワクチンで予防可能な疾病)があるが、ラオス政府の予算不足のため、十分なワクチンの調達が困難である他、国内の予防接種体制を効果的・効率的に運営するための諸機材(コールドチェーン)の整備が全国的に遅れており、予防接種率が6割程度と極めて低水準にとどまっている。
このような状況に対し、ラオス政府はWHO及びユニセフと連携の下、予防接種5カ年計画(2007~2011年)を策定した。同計画はラオスの従来の予防接種実施体制の問題点の改善のため、自立的なワクチン調達体制、地方の拠点センターに基づく計画的な予防接種の実施等を目的とするものである。
我が国は、ユニセフ及びWHO/WPROとの連携による支援を通じ2000年にラオスにおけるポリオ根絶に貢献するなど、これまでもワクチン供与や母子保健事業関係者等への技術協力によりラオスの保健セクターの改善に寄与する協力を行ってきているところ、ラオス政府及びユニセフは、更なる母子保健サービスの改善のため、予防接種実施体制を整備し、上記の予防接種5か年計画を効果的・効率的に実施する為に必要な全国のコールドチェーン資機材及び2008年に必要なワクチンの調達等に必要な資金につき、我が国に対し無償資金協力を要請してきたものである。
(3)効果
今回の協力により、ラオス全国の予防接種体制が強化されるとともに、BCG、破傷風及び麻疹ワクチンが供給され、2008年中に予防接種率が10%向上する。また、5歳児未満の人口の12.5%及び妊娠可能年齢の女性人口の22%に対する母子保健サービスが向上する。
(参考)
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