国別地域別政策・情報 国別約束(年度別交換公文(E/N)データ)

ナイジェリアに対する一般プロジェクト無償資金協力
(ヨベ州給水計画)に関する書簡の交換について

平成19年10月19日

  1. 我が国政府は、ナイジェリア連邦共和国政府に対し、「ヨベ州給水計画」(The Project for Water Supply Development in Yobe State)の実施に資することを目的として、2億6,500万円を限度額とする一般プロジェクト無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、10月19日(金曜日)(現地時間、18日(木曜日))、同国の首都アブジャにおいて、我が方田中映男駐ナイジェリア国大使と先方サヤーディ・アッバ・ルマ農業・水資源大臣(Dr. Sayyadi Abba Ruma, Honourable Minister of Agriculture and Water Resources)との間で行われた。
  2. 本計画の概要は次のとおりである。

    (1)本計画の内容

     ナイジェリア政府が、ヨベ州の17郡を対象に、89か所のハンドポンプ式井戸を建設するための井戸掘削機材、給水施設建設機材を調達するための資金を供与する。

    (2)本計画の必要性

     ナイジェリアは、1997年に国家開発計画「vision2010」、2005年にナイジェリア版貧困削減戦略文書である「国家経済強化開発戦略(NEEDS)」を策定し、開発の基本計画としている。NEEDSでは、“新しいナイジェリアの創造”を国家目標とし、重点セクターとして、農業・農村開発、道路、教育、保健、水供給、電力の6分野を掲げている。これに基づき、2004年には、村落の水供給及び衛生に関係する国家政策「地方給水、衛生プログラム(戦略構想)」が策定された。給水率の向上に関しては、2007年までに全国の給水率を80%までに改善、2011年までに全国民に安全な水を供給するとともに、人口5,000人未満の村落給水では30リットル/人/日、水運搬距離を250メートル以内、1給水地点あたりの受益者を250人から500人とする目標を掲げている。
     本計画要請地域であるヨベ州は、隣国ニジェールと接する北東部に位置し、最も貧困率の高い州のひとつである。ヨベ州においては、安全な水の給水率は全国平均と比較して低く、村落で47%に留まっている。また、不衛生な水の利用は、下痢症やコレラ等の水因性疾患が蔓延する原因となっている。更に同州は、干魃、砂漠化の脅威にさらされている地域でもあり、安全な水の供給は緊急の課題である。地方での水開発を担当し、本件の実施機関であるヨベ州地方給水衛生公社(RUWASA:Rural Water Supply and Sanitation Agency)は2台の井戸掘削機で給水施設を建設しているが、機材の老朽化により故障が頻発しており、井戸掘削に非常に時間を要している。
     このような状況の下、ナイジェリア政府は、ヨベ州における村落給水率を向上させるため、ハンドポンプ井戸を建設するための資機材等を調達するために必要な資金につき、我が国に対し無償資金協力を要請してきたものである。

    (3)本計画の効果

    • ヨベ州において2008年から2009年の2年間で89本の給水井戸施設が整備され、3万2,000人に安全な水が供給される。
    • 衛生的な水の供給により、下痢・コレラ・赤痢等の水因性疾患の発生が減少する。
    • プロジェクト対象地域村落住民の水汲み労力が軽減される。

(参考)

  1. ナイジェリア連邦共和国は、面積約92.4万平方キロメートル、人口1億4,000万人、人口1人当たりのGNI約560米ドル(2005年)である。
  2. プロジェクトの対象地域(添付)(PDF)PDF

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