平成19年9月18日
(1)本計画の内容
タンザニア政府が、HIV/AIDS、STIs(注1)対策に不可欠な検査用資機材(HIV検査キット(約75万テスト分)、梅毒検査キット(約130万テスト分)、STIs治療薬)を供与する。
注1:STIs:Sexually Transmitted Infections、性(行為)感染症。
(2)本計画の必要性
タンザニアでは、1999年に「HIV/AIDSは国家的大災害である」との大統領宣言が出され、2000年にまとめられた貧困削減戦略書(PRSP)の中で、2010年までに妊婦のHIV感染率の増加を抑制し、HIVの流行で短縮された平均寿命(2001年現在44歳)を52歳までに回復させるなどの長期目標が策定された。他方、HIV推定感染率(15~49歳)は、2002年の9.6%、2003年の8.8%、2005年には6.5%と漸減しているものの、推定AIDS患者数は140万人(2005年)であり、サブサハラアフリカ諸国44か国の中で、南アフリカ、モザンビークに次いで3位である。
タンザニアはHIV/AIDS対策の一つとして、VCTサービス(注2)の強化を進めており、2003年に480箇所だったVCTセンターは、2006年には1,027箇所と、急速に増設されてきた。VCTサービスの利用実績は我が国の協力もあり、2005年7月から9か月間で42万人余りと報告されている。我が国はこれまでもHIV感染予防に寄与するSTIs治療活動の強化を含め、HIV/AIDS対策活動を実施しているが、タンザニア政府は、HIV/AIDS対策に必要な資金につき、必要な予算の確保が未だに困難な状況にあるため、我が国に対し無償資金協力を要請してきたものである。
注2:VCT:Voluntary Counseling and Testing、自発的カウンセリングと検査。HIV感染者の発見と感染防止の為、感染者へのサポートと他者へ感染させないための教育、未感染者には感染しないための注意・対策などHIV対策の教育を行う。
(3)本計画の効果
(参考)
タンザニア連合共和国はアフリカ東岸に位置し、面積が日本の約2.5倍(94.5万平方キロメートル)、総人口は3,830万人であり、1人あたりGNI(国民総所得)は340ドルである。