平成19年9月5日
- 我が国政府は、カーボヴェルデ共和国政府に対し、「ミンデロ漁港施設拡張計画(projet d'extension des installations du port de peche de Mindelo)」の実施に資することを目的として、総額3億600万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が9月5日(水曜日)(現地時間同日)、同国のダカールにおいて、我が方齊藤隆志駐カーボヴェルデ国大使(セネガルにて兼轄)と先方ラウル・ジョルジュ・ヴェラ・クルーズ・バルボサ在セネガル・カーボヴェルデ大使(Raul Jorge Vera Cruz BARBOSA,Ambassadeur de la Republique du Cap-Vert en Republique du Senegal)との間で行われた。
- 本計画の概要は次のとおりである。
(1)本計画の内容
- カーボヴェルデ共和国のインフラ・運輸・海洋省が、サン・ヴィセンテ島付近で操業する半企業型漁船及び零細漁船への氷の安定的な供給の確保を目的とした製氷施設(281.0平方メートル;製氷室(10トン/日)、貯氷室など)の建設等を行うための資金を供与する。
(2)本計画の必要性
- カーボヴェルデ共和国は、貧困削減戦略の柱として、地方での雇用の創出や基本インフラの整備改善等を位置づけており、その中で地方振興については漁業開発に注力するとしている。
- 本件のプロジェクト・サイトであるサン・ヴィセンテ島のミンデロ漁港は、サン・ヴィセンテ島周辺の半企業型漁船を主な対象とした新漁港として、1998年度及び1999年度に無償資金協力により整備された。
- 他方、整備後、漁船の出漁回数の増加や、近隣の冷凍冷蔵公社の設備老朽化による氷生産の停止などを背景に、出漁漁船に対する氷供給が大幅に不足し、氷需要が多い日には供給制限をしているが、それでも氷待ち漁船に氷が行き渡らない状況で、漁船の操業機会が失われている。
- このような状況の下、カーボヴェルデ共和国政府は、ミンデロ漁港の製氷施設の建設等を行うための資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたもの。
(3)本計画の効果
- 製氷施設の稼働により、漁船に対する氷供給量が2,178トン/年増加する。
- 製氷施設の稼働により、サン・ヴィセンテ島漁船の漁獲量に対する施氷は、重量で魚1に対して0.735であったのが、FAO(国連食料農業機関)の推奨する1.50台に上昇する。
- 水揚げ漁獲物の鮮度向上により、漁獲物の価値が上昇し、漁民の所得拡大につながる。
(参考)
- カーボヴェルデ共和国は、面積約4,033平方キロ、人口50.7万人(2005年)、人口1人当たりのGNI約1,930米ドル(2005年)である。
- 計画実施地域地図(添付1)

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