平成19年8月31日
- 我が国政府は、「インドにおけるポリオ撲滅計画」(The Project for the Eradication of Poliomyelitis in India) の実施に資することを目的として、ユニセフ(国際連合児童基金)に対し、2億1,200万円を供与額とする無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、8月31日(金曜日)(現地時間、同日)、ニューデリーにおいて、我が方榎泰邦駐インド国大使と先方セシリオ・アドルナ在インド・ユニセフ代表(Mr. Cecilio Adorna, Representative, UNICEF India Country office)との間で行われた。
- 本計画の概要は次のとおりである。
(1)本計画の内容
インド政府保健・家族福祉省が、ユニセフと協力して、ポリオ撲滅計画(ポリオワクチンの投与(約75万バイアル))を実施するために必要な資金を供与する。
(2)本計画の必要性
- 世界のポリオ撲滅活動は着実に進展しているが、南アジアとアフリカにおいて依然としてポリオ撲滅が達成されていない。
- インドはポリオ野生株残存4か国のうちの1つであるが、インド政府は1995年より各国のドナーの協力を得てポリオワクチンの一斉投与計画及び追加的一斉投与を実施し、ポリオ根絶に向けて取り組んできている。この結果、1994年には5881件あったポリオ報告例が2006年には674件に減少してきている。
- 他方、インドは人口約10億人の大国であり、5歳以下の児童を対象とした本計画には膨大なワクチン量が必要となるが、インド政府のみで投与を継続していくことは困難であることから、ユニセフ及びインド政府は、同国北東部に位置する9州(西ベンガル州、アッサム州等)における全国一斉投与及び追加的投与に必要なポリオ・ワクチンの供与につき、我が国に対し無償資金協力を要請してきたものである。
(3)本計画の効果
- 本計画の実施により、ポリオワクチンの一斉投与(対象5才以下全児童)の円滑な実施が可能となり、インド国内及び隣国のポリオ撲滅に資することが期待され、同国の幼児の健康の改善が図られる。
- ポリオ撲滅活動により、予防接種の重要性が国民に浸透し、その他の疾患(破傷風、百日咳、結核等)に対する予防接種活動が促進される。
(参考)
- インドは、面積約329万平方キロメートル、人口約10億2,874万人(平成13年)、人口1人当たりのGNI約720米ドル(平成17年)である。
- 計画実施地域地図(添付)(PDF)

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