国別地域別政策・情報 国別約束(年度別交換公文(E/N)データ)

パラグアイ共和国に対する無償資金協力(アスンシオン大学病院移転及び
整備計画(第2期))に関する書簡の交換について

平成19年8月17日

  1. 我が国政府は、パラグアイ共和国政府に対し、「アスンシオン大学病院移転及び整備計画(el Proyecto del Traslado y del Fortalecimiento del Hospital de Clínicas de la Universidad Nacional de Asunción)」(第2期)の実施に資することを目的として、4億1,900万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が8月17日(金曜日)(現地時間8月16日(木曜日))、アスンシオンにおいて、我が方飯野建郎駐パラグアイ国大使と先方ルベン・ラミレス・レスカノ外務大臣(Rubén Ramírez Lezcano,Ministro de Relaciones Exteriores de la República del Paraguay) )との間で行われた。
  2. 本計画の概要は次のとおりである。

    (1)本計画の内容

    • 第2期では、アスンシオン国立大学病院からの要請により、手術棟(RC造平屋、手術室、麻酔作業室機材室等の施設を含む延べ床面積1,008平方キロメートルの建物)の建設、及び同施設に関連する医療機材(主な機材:手術台、人工呼吸器付麻酔装置、移動式X線装置等8種類)の整備を行うための資金を供与する。
    • なお、第1期では、管理・外来診療棟、検査・画像診断棟、救急診療・ICU棟、機械棟の建設及び各施設への医療機材(内視鏡、透視撮影X線機材、滅菌器等)の整備を行うための資金を供与した。

    (2)本計画の必要性

    • パラグアイ政府は、2003年に発表した「2003~08年国家開発計画」において、「保健医療システムの確立」、及び「保健医療サービスの向上」を進めている。また、「2003~08年国家保健計画」を策定し、「保健医療サービスにおけるケアの改善」及び「貧困層に対する質の高いサービスの提供」を目標とし、「レファラルシステムの強化」、「国立病院の整備」及び「保健従事者の研修・育成」を優先的取り組み事項としている。
    • 国立アスンシオン大学病院は、教育病院であるとともに、第4次レファラル病院としての機能も果たしている病院であるが、その施設は115年を越える建物で、施設・機材は老朽化しており、その機能を十分果たせない状況にある。
    • このような状況を受け、パラグアイ政府は、1996年に現在の市内中心部のサホニア地区から新市街のサン・ロレンソ地区に移転及び整備することを決定し、1997年から99年度においては母子センター部分が我が国の無償資金協力の支援を受け建設され、産婦人科及び小児科部分が移転された
    • その後も、アスンシオン大学の移転計画は継続されており、パラグアイ側も病棟、リハビリテーション部門建設等の努力しているところであるが、資金が十分でないこともあり、「アスンシオン大学病院移転及び整備計画」を策定し、我が国に無償資金協力を要請してきたものである。

    (3)本計画の効果

    • 本計画の実施により、手術件数、内視鏡検査回数がそれぞれ10%以上増加し、パラグアイ国民に対する医療サービスの向上が期待される。また、研修医の患者診療実習回数及び画像読影回数が10%以上増加することにより、医学教育レベルの向上が図れる。さらに、本計画の実施による間接的効果としては、第4次レベルの最終レファラル病院を整備することによる医療サービスの向上が図られ、パラグアイ全国民(約600万人)に裨益することになる。

(参考)

  1. パラグアイは南米中央部に位置する国であり、人口は607万人。農牧業が経済の根幹となっている。南米南部共同市場(メルコスール)には、1995年に加盟している。一人あたりのGNI(国民総所得)は1,600ドル(2006年、世銀)。
  2. 完成イメージ図(添付1)(PDF)PDF
  3. 計画実施地域地図(添付2)(PDF)PDF

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