国別地域別政策・情報 国別約束(年度別交換公文(E/N)データ)

モロッコ王国に対する無償資金協力(国立漁業研究所中央研究所建設計画)に関する書簡の交換について

平成19年8月3日

  1. 我が国政府は、モロッコ王国政府に対し、「国立漁業研究所中央研究所建設計画(projet de construction des laboratories centraux de l' Institut National de Recherche Halieutique)」の実施に資することを目的として、総額9億6,800万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が8月3日(金曜日)(現地時間同日)、同国のラバト市において、我が方広瀬晴子駐モロッコ国大使と先方モハンド・ラエンセル農業・農村開発・漁業大臣(Hon. Mohand LAENSER, Ministre de l' Agriculture et du Developpement rural et des Peches Maritimes)との間で行われた。
  2. 本計画の概要は次のとおりである。

    (1)本計画の内容

    • モロッコ王国の国立漁業研究所が、同研究所の調査・研究活動の中枢として、カサブランカ市に中央研究所の建設及び研究機材の整備を行うための資金を供与する。

    (2)本計画の必要性

    • モロッコは国家開発計画において「雇用機会の創出」、「格差の是正」を掲げており、漁業分野は社会・経済開発の面で大きな役割を果たすことが期待されている。
    • モロッコの漁業は排他的経済水域を設定した1973年以降、急速な発展を遂げ、2003年には漁業従事者が40万人を超え、雇用促進の面からも重要な産業と位置づけられている。
    • 同国の海洋漁業関連の研究活動を行う国立漁業研究所(INRH)は、管轄機関である海洋漁業省に対して科学的根拠に基づく情報と提言を提供することで漁業行政の実施に貢献している機関である。
    • 既存のINRH中央研究所は、1947年に建設され、老朽化が進んだため2001年に全面改修がなされたが、拡張の余地がなかったため、研究室が狭小、必要な研究室数も確保されていない上に、研究機材も不十分なため研究活動に支障をきたしている。また、EUからも同研究所の温度管理、汚染物質の処理等の抜本的な問題が指摘されており、更なる改善も必要である。
    • このような状況の下、モロッコ王国政府は、INRH中央研究所の建設及び必要な研究機材の整備を行うための資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたもの。

    (3)本計画の効果

    • 施設・機材の整備により、研究所としての能力が向上し、漁業政策へ提言を行うための研究レポート・論文数が増加する。
    • 研究所の研究成果が漁業政策に反映され、安定的な漁獲が可能となり、零細漁民を含む漁業従事者の生活改善の裨益が期待できる。

(参考)

  1. モロッコ王国は、面積約44.6万平方キロ、人口3,324万人(2006年)、人口1人当たりのGNI約1,881米ドル(2005年)である。
  2. 計画実施地域地図(添付1)(PDF)PDF

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