平成19年7月3日
(1)首都圏周辺地域給水計画(第1期)
(The Project for Water Supply Development around the Metropolitan Area)
供与限度額:8億1,800万円
(2)マサシ-マンガッカ間道路整備計画(第1期)
(The Project for Improvement of Masasi-Mangaka Road)
供与限度額:6億9,200万円
(1)本計画の内容
タンザニア政府が、ダルエスサラーム都市圏周辺地域の給水環境を改善することを目的とし、コースト州及びダルエスサラーム州の21村落において、18か所の公共水栓式給水施設、14か所のハンドポンプ付き深井戸の建設を行うための資金を供与する。本計画は2期に分けて行うこととしており、第1期は8か所の公共水栓式給水施設、14か所のハンドポンプ付き深井戸の建設を行うものである。
(2)本計画の必要性
タンザニア政府は、2025年までの長期開発戦略である「タンザニア開発ビジョン2025(Vision 2025)」を受けて策定された「成長と貧困削減のための国家戦略」の中で、すべての住民に2025年までに各住民が居住する家屋から400メートル以内に安全で衛生的な水の供給を行うことを目標として掲げている。
しかし、2002年の統計調査によると、安全な水にアクセスできる人口は都市部では85%であるものの、村落部では42%と低い数値にとどまっており、コースト州、ダルエスサラーム州に位置する本計画対象村落は、首都圏周辺地域に位置し、今後も水需要が増加する状態であるにもかかわらず、給水率にいたっては、23%と全国平均にも及ばない状況である。
このような状況の下、タンザニア政府は、本件対象地域における給水施設の建設に必要な資金につき、我が国に対し無償資金協力を要請してきたものである。
(3)本計画の効果
(1)本計画の内容
タンザニア南部のマサシ~マンガッカ間の55.1キロメートルの道路整備を行うための資金を供与する。本計画は3期に分けて行うこととしており、第1期はマサシ(始点)から15.0キロメートル間の整備を行うものである。
(2)本計画の必要性
タンザニア政府では、国家開発計画である「貧困削減戦略」において、幹線道路・地方道路の改修及び維持管理に高い優先度を掲げている。道路分野については、10ヶ年(2001~2011)の道路セクター開発計画を策定しており、全国を9の道路回廊区に区分し、全ての州を幹線道路と州道路により連結する計画が示されている。これらの道路回廊の整備は、農産物の消費地への安定供給を確保し、農村地域の経済成長を促進する役割も期待されている。
タンザニア南部は、歴史的に開発の遅れている地域であるが、資源に恵まれており経済開発のポテンシャルが高い地域である。タンザニア南部を通る「ムトワラ開発回廊」は、国際回廊計画のひとつとして優先的に経済開発が進められる地域に指定されている。また、同地域の主要産物はカシューナッツであるが、市場へのアクセス道路網の不備により、収穫物の半数が出荷できない状態にあり、早急な道路整備が必要とされている。
このような状況の下、タンザニア政府は「ムトワラ開発回廊」の一部の整備に必要な資金につき、我が国に対して無償資金協力を要請してきたものである。
(3)本計画の効果
(参考)
タンザニア連合共和国はアフリカ東岸に位置し、面積が日本の約2.5倍(94.5万平方キロメートル)、総人口は3,830万人であり、1人あたりGNI(国民総所得)は340ドルである。