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タンザニアに対する無償資金協力(「ザンジバル市街地給水計画(第2期)」)に関する書簡の交換について

平成19年6月28日

  1. 我が国政府は、タンザニア連合共和国政府に対し、「ザンジバル市街地給水計画(第2期)」(The project for Zanzibar Urban Water Supply Development)の実施に資することを目的として、8億4,700万円を限度額とする無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、6月28日(木曜日)(現地時間同日)、ザンジバルにおいて、我が方伊藤誠駐タンザニア連合共和国大使と先方ハミス・ムッサ・オマール・ザンジバル政府大蔵・経済次官(Mr. Khamis Musa Omar, Principal Secretary, Ministry of Finance and Economic Affairs)との間で行われた。
  2. 本計画の概要は次の通りである。

    (1)本計画の内容

     タンザニア政府が、ザンジバル州の州都周辺の給水環境を改善することを目的とし、深井戸11か所の建設、配水池4か所の新設・改修、送・配水管の敷設(計約44キロメートル)を行うための資金を供与する。(第2期は深井戸5か所の建設、配水池2か所の新設、送・配水管約21キロメートルの敷設をおこなうものである。)

    (2)本計画の必要性

    • タンザニア・ザンジバル政府(注)では、「ザンジバルビジョン2020」(2000年1月)を策定し、適切な水資源管理により全住民に継続的に良質な水が供給されることを目標とし、水の安定供給を重要な政策課題としている。
    • 本計画対象地域の水道への接続率は90パーセントであるが、予算不足により、給水施設や配水管等の改修や拡張が行われず、施設の破損や管内の低水圧が生じている。その結果、給水能力が低下し、長時間の断水(地域によっては給水時間が3時間以下)が余儀なくされ、低水圧による汚水の流入も発生している。また、人口増加も著しく、水の需要に対して供給能力が極端に不足している。
    • このような状況の下、タンザニア政府は、ザンジバル共和国の首都周辺の給水環境を改善するために必要な、給水施設の建設に必要な資金につき、我が国に対し無償資金協力を要請してきたものである。

    (3)本計画の効果

    • 対象地域において給水能力が向上する(第1期終了時の47,100立方メートル/日から54,100立方メートル/日へ向上)。
    • 24時間給水が実現し、安定供給及び最低配水圧が確保できるとともに給水水質が向上する(ザンジバル都市部45万7,000人へ裨益)。

(注)タンザニアは、インド洋の島々からなるザンジバル共和国と大陸部のタンガニーカ共和国からなる共和国であり、本件対象の同国ウングジャ島は、面積約1,642平方キロメートル、人口約64万人である。なお、タンザニア全体の面積は日本の約2.5倍(94.5万平方キロメートル)、総人口は3,830万人であり、1人あたりGNI(国民総所得)は340ドルである。

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