平成19年6月25日
- 我が国政府は、ガイアナ共和国政府に対し、「コリバートン給水計画(第2期)」(the project for Water Supply in Corriverton)の実施に資することを目的として、総額7億2,500万円を限度とする無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が6月25日(月曜日)、バラット・ジャグデオ大統領に同行し訪日中のヘンリー・ジェフリー対外貿易・国際協力大臣(Henry Jeffrey, Minister of Foreign Trade and International Cooperation) と我が方松島みどり外務政務官との間で行われた。
- 本計画の概要は以下のとおりである。
(1)本計画の内容
- ガイアナ共和国政府がコリバートン地区南部(人口:2015年予測2万1,600人)の給水サービスの質的改善のため、給水関係施設の建設(水源井戸の改修2か所、浄水場の建設1か所、導水管の敷設約4.4キロメートル、等)を実施するための資金を供与するもの。
- なお、第1期においては、コリバートン地区北部(人口:2015年予測1万5,000人)の給水関係施設の建設(水源井戸の改修1か所、浄水場の建設1か所、導水管の敷設約0.8キロメートル、等)を実施するための資金(総額6億5,100万円)を供与している。
(2)本計画の必要性
- ガイアナでは、安全な水の供給は貧困削減とベーシックヒューマンニーズを満たすうえで特に重要とされており、2010年を目標とした政府の中期戦略では、(1)人口の95%に対する安全な水の供給、(2)浄水処理に重点を置いた海岸地帯における事業の強化、(3)総合的な維持管理計画の実施が重点課題とされ、2002年には全国を一元管理するガイアナ水道公社(GWI)が設立されたところである。
- 本件対象地域であるコリバートン地区は海岸沿いに位置しており、給水率はほぼ100%である。しかしながら、井戸を水源として無処理で給水されるため、鉄分濃度が高く、大腸菌群が検出されるなど安全面に問題がある上に、給水時間も平均10時間/日と短い。さらに、水道メーターの普及率が10%と著しく低いため、使用量に応じた料金徴収が困難であり、水道水の浪費や漏水の把握が困難である等の問題も生じている。
- こうした状況を受けて、ガイアナ政府はコリバートン地区の給水関係施設の建設に必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
(3)本計画の効果
- 第2期対象地区の全住民(2015年予測2万1,600人)に対し、24時間の連続給水が可能となることが期待される。
- 安全な水の供給により、伝染病感染率が低下することが期待される。
(参考)
- ガイアナ共和国は、総人口が75万1,000人で、1人当たり国民所得は、1,010米ドル(2005年)である。
- プロジェクト位置図(PDF)
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