
パプアニューギニアに対する無償資金協力
(マーカム橋緊急改修計画)
に関する書簡の交換について
平成19年5月18日
- 我が国政府は、パプアニューギニア政府に対し、「マーカム橋緊急改修計画(The Project for the Urgent Rehabilitation of Markham Bridge)」の実施に資することを目的として、6億2千万円を限度額とする無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、5月18日(金曜日)(現地時間、同日)、同国の首都ポートモレスビーにおいて、我が方花形莞司駐パプアニューギニア大使と先方ポール・ティエンステン外務貿易大臣(The Honourable Paul Tiensten, Minister for Foreign Affairs and Trade)との間で行われた。
- 本計画の概要は次のとおりである。
(1)本計画の内容
- パプアニューギニア政府公共事業省がモロベ州内のマーカム橋の改修(橋台・橋脚の改修、護岸工、アクセス道路整備等)を実施するための資金を供与する。
(2)本計画の必要性
- マーカム橋はパプアニューギニア最長の橋(560メートル)で、ブロウ、ワウ等のモロベ州内の主要地域とパプアニューギニア第2の都市である州都レイを結ぶワウ道路に位置している。ワウ道路は、内陸部から州都レイに至る唯一の生活道路であると共に、農産物(コーヒー)や木材、金といった主要生産物の運搬面を担う産業道路である。ワウ道路に架かっているマーカム橋が通行できなくなれば、沿線住民約20万人にとっては、生活物資の供給だけでなく、医療・教育施設へのアクセス、産業活動等も停止するため、生活面・経済面に大きな影響が発生する。
- 2004年3月に発生した洪水により、マーカム橋の橋脚が大きく沈下し、取付道路の一部が決壊したため、一時は車両による通行が不可能な状態となった。パプアニュギニア政府は、早急に復旧させるために2004年8月に仮設橋脚を設けると共に取付道路決壊部に仮設橋を設置して応急措置を施した。しかしながら、この応急措置は、継続的に安心して使用できるような恒久的な措置ではなく、再び洪水等により橋脚の沈下等のおそれがあることから、マーカム橋の改修のために必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
(3)本計画の効果
- パプアニューギニアは、オーストラリアの北方に位置し、ニューギニア本島を中心とする大小千以上の島々で構成される太平洋島嶼国中最大の国家であり、面積約46万平方キロメートル、人口約620万人(平成18年)、1人あたりのGNI(国民総所得)約660米ドル(平成18年)である。
(参考)
- ラオス人民民主共和国は、面積約23万平方キロメートル、人口560万人(2005年)、人口一人あたりのGDPは491ドル(2005年)である。
- 完成イメージ図(別添)(PDF)
- 計画実施地域地図(別添)(PDF)