国別地域別政策・情報 国別プロジェクト概要

日本のODAプロジェクト

イラン・イスラム共和国 -Islamic Republic of Iran-

技術協力
職業訓練視聴覚教材向上計画
案件開始日 平成14年6月
案件終了予定日 平成17年5月



1.要請背景  イランは、イラン・イラク戦争(1980-89)による国の荒廃を克服し、経済再建を目指し数次に渡る国家計画を継続して実施しているが、高い失業率に加えて若年層の急激な人口増加のために、雇用創出が政府にとって急務となっている。第三次国家開発計画(2000-2004)においては、国営企業の民営化、非石油製品の輸出振興、製造業部門の活性化による雇用の創出など、多様な方法による雇用確保と失業対策を進めている。加えて開発計画の実現に必要となる高度な技術力をもった人材を育成するために、失業者、求職予備軍、非熟練工を対象として、熟練工養成のための質の高い職業訓練を行うことが目標とされている。「イ」国では、約450カ所の職業訓練センターで職業訓練が行われているが、現状では高度な技術レベルでの質の高い職業訓練を行うための、効果的な視聴覚教材及び指導技法が導入されておらず職業訓練に対する社会のニーズに十分には応えきれていない状態である。このような背景から、「イ」国政府は、「イ」国全土の職業訓練指導員の養成機関である指導員訓練センターを対象とした、視聴覚教材制作技術及び指導技法の向上を目指したプロジェクトを計画し、同計画に対する支援を要請した。
2.協力活動内容 1)-1機材の調達及び保守管理に係る業務計画を作成する。
-2視聴覚機材の保守管理指導書を作成する。
-3視聴覚部門スタッフに対する保守管理技術に係る訓練を実施する。
2)-1ビデオ教材制作に係るニーズアセスメント及び評価業務を実施する。
-2ビデオ教材制作に係る業務計画・訓練指導書を作成する。
-3視聴覚部門スタッフに対するビデオ教材作成方法に係る訓練を実施する。
3)-1視聴覚教材制作及び指導技法における指導員訓練コースに係るニーズアセスメント及び評価業務を実施する。
-2視聴覚教材制作及び指導技法における指導員訓練コースの業務計画及びカリキュラムを作成する。
-3視聴覚教材制作及び指導技法における指導員訓練コースに係る指導員用教材を開発する。
-4視聴覚教材制作及び指導技法における指導員訓練コースに係る訓練生用教材を開発する。
-5視聴覚教材制作及び指導技法における指導員訓練コースを実施する。
技術協力
省エネルギー推進プロジェクト
案件開始日 平成15年3月
案件終了予定日 平成19年3月



1.要請背景  石油はイラン国の重要な輸出物であり、イランは外貨収入の75%以上を石油の輸出に頼っている。現在イラン国内のエネルギー総消費量は、エネルギー総産出量の44%に達しており、石油消費量も増加傾向にある。今後エネルギー消費量の増加が継続的に増加した場合、イランの国家経済にとって大きな影響を及ぼす可能性があることから、エネルギーの効率的利用(省エネルギー)による石油輸出量の確保は同国における重要な課題となっている。このため「イ」国政府は第3次5カ年計画期間(2000~2005年)において、少なくとも燃料2百万toe(石油換算トン及び電力7300Gnh)のエネルギー消費の節減を目標とし、(1)エネルギー価格への市場価格の導入、(2)省エネルギーの啓発と助言、(3)省エネに係るデモ・プロジェクトの実施、(4)省エネプロジェクトへの資金支援、及び(5)法制度整備などの施策の実施を検討している。また、最高指導者の2002年度一般政策方針では、エネルギー政策の中で省エネルギーの必要性について言及している。
以上の背景のもと、「イ」国政府は特にエネルギー消費の約25%を占める工業セクターのエネルギー効率化に係る技術の移転と普及を目的とし、2000年11月、我が国に対しプロジェクト方式技術協力による「省エネルギーセンター設立計画」(要請書題名)を要請してきた。これを受けて、我が国は2001年6月に派遣した第1次短期調査にて要請の背景を確認し、2002年2月の第2次調査では、「イ」国のプロジェクト関連機関の調査を行った。2002年7月に派遣した第3次調査では、プロジェクトの具体的な協力内容について協議を行った。同年9月に主に供与機材の調査を中心とした第4次調査を実施し、同年11月に実施協議調査団を派遣し、討議議事録(R/D)を署名した。
2.協力活動内容 1-1 工業分野のエネルギー管理政策の実状を分析する。
1-2 訓練センターでの実習を効果的にするよう、関係機関に対し効果的なエネルギー管理政策を提案する。
1-3 国レベルの産業界のニーズに合致した訓練プログラムを提案する。
1-4 エネルギー管理の普及活動を行う。
2-1 設備及び機材の維持に関する計画を立案・実施する。
2-2 供与された機材・設備を設置する。
2-3 機材の操作・保守管理の技術的訓練を行う。
2-4 機材の操作・保守管理マニュアルを作成する。
3-1 適切な訓練コース設置のための情報収集を行う。
3-2 訓練カリキュラムを作成し、教材を準備する。
3-3 アゼルバイジャンセンターにてカウンターパートへの訓練を実施する。
3-4 訓練コースを実施する。
3-5 訓練生の報告書(エネルギー診断書および改善計画)を精査し、修了証を発行する。
3-6 卒業生のアフターケアをする。
3-7 訓練コースの成果をモニターし、向上する。

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