国別地域別政策・情報 国別プロジェクト概要

日本のODAプロジェクト

マレーシア -Malaysia-

技術協力
ボルネオ生物多様性・生態系保全プログラム協力
案件開始日 平成14年2月1日



1.要請背景 マレーシア国サバ州には、東南アジア最高峰のキナバル山やアジアゾウの生息する低地熱帯林、マングローブ林など、特に多様な生態系と生物相が見られるが、ボルネオ島の熱帯林も伐採やプランテーション開発により急速に減少している。サバ州では年間に州面積の1.2%、9万ha程度がアブラヤシのプランテーションに転換されている。マレーシア全体の残存森林面積率は63%であるのに対して、サバ州のそれは51%と低い。
サバ州経済は森林資源に依存しており、森林資源を保全し有効に利用していくことは、州の経済・社会にとっても重要な課題である。加えて、州面積に対するサバ州の保護区面積率(国立公園と野生生物保護区の合計)は5.2%と、日本の自然公園面積率(14.1%)や陸地面積に対する世界の保護区面積率(8.8%)と比べ低く、マレーシアで絶滅危惧種が多い原因ともなっている。このように、マレーシア国サバ州の生物多様性と生態系保全は国際的にも州の経済上からも緊急の課題である。保護区管理も既存の方式が行き詰まっており、複数の利用規制定義によるゾーニングのある我が国の方式が効果のある自然保護と利用の調和を提示する可能性があることから、サバ州保全活動の体制・手法整備と人材育成に対する技術協力が要請された。
2.協力活動内容 1. 研究教育:研究計画に係る実施機関間の協議実施、情報交換のためのセミナー開催・研究ジャーナル発行、標本管理の標準化等
2. 州立公園管理:公園周辺地域コミュニティの社会経済分析、データベース・GISシステムの構築、ゾーニング・施設整備・エコツーリズム計画策定、公園管理研修実施、公園管理計画策定・実施等
3. 野生動物生息地管理:生物種既存データの分析、選定方法の決定、主要種の選定、モニタリング手法の実施及びモニタリング手法マニュアル作成、モニタリング要員の訓練実施、植生図作成、主要種管理計画作成等
4. 環境啓発:現地調査の実施、キャンペ-ン計画作成・実施、ベ-スライン調査実施・効果測定、他コンポーネントの情報の分析、環境啓発手法の改善・標準化、ガイドライン・教材の改訂、住民意識変化の確認等

技術協力
マルチメディアネットワーク教育
案件開始日 平成13年7月1日



1.要請背景 マレーシア政府は、第7次国家開発計画(1996~2000年)以降、国家レベルでIT振興を図るべく、マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)計画を推進しており、高度情報化社会の一大拠点を構築することで2020年までに先進国入りすることを目指している。この計画推進のために、マレーシア政府は、IT及びマルチメディア関連のエンジニアを育成する目的で、1999年にマルチメディア大学を設立した。しかしながら、将来の需要予測によると2005年には約3万人のIT関連エンジニアが不足することとなっている。また、首都クアラルンプールから離れた島嶼部のサバ州、サラワク州の人々に高等教育を受ける機会を与え、地域間格差を是正する必要性も高まっている。
そこで、マレーシア政府はマルチメディア大学をハブサイトとし、地方の5つの教育機関をリモートサイトとしたマルチメディア・ネットワーク教育体制確立を目的として、わが国に技術協力を要請してきた。
2.協力活動内容 1. マルチメディア大学及び各リモートサイトに送受信設備を設置し、稼働させる。
2. 遠隔授業を行う講師及び設備運用技術者等を教育する。
3. 遠隔授業の詳細(カリキュラム・単位・レベル・評価法等)について取りまとめる。
4. 遠隔授業に有効なマルチメディア教材を開発する。

技術協力
マレーシア・食品衛生プログラム強化
案件開始日 平成13年6月1日



1.要請背景 マレーシア国においては輸入食品(食用肉、農産物、加工食品等を含む)の割合が近年急速に増加し、現在では全食品の40%以上を占めている。従来の食品検査体制では十分対応できない状況から、輸入及び国内食品の衛生管理改善が必要とされ、本件の要請が行われた。なお、第8次国家開発計画(2001-05)においては食品衛生の強化が含まれる予定である。
2.協力活動内容 1.食品衛生実施体制(行政)の整備に関する活動
2.食品の検査技術の向上に関する活動
3.食品の監視指導技術の向上に関する活動
4.消費者を対象とする食品の安全性に関する情報提供、意識改善に関する活動



技術協力
マレーシア労働安全衛生能力向上計画
案件開始日 平成12年11月15日



1.要請背景 マレーシアの実質GDPは1988年以降1997年まで平均7%以上の高度成長を遂げてきたが、その一方で重度の労働災害・職業性疾病は増加の傾向にある。
第7次マレーシア計画(1996年~2000年)では、労働安全衛生プログラム(特に運輸、製造、建設分野)の拡充及び国立労働安全衛生センター(NIOSH)の機能強化を定めている。また、第8次マレーシア計画
(2001年~2005年)においても、労働安全衛生法に基づき、引き続き同セクターの強化を計画している。
こうした状況の下、マレーシア政府は、労働安全衛生の確立が不可欠であると認識し、NIOSHの研修機能・研究機能を向上させ、政府関連機関、民間企業、工場等での労働安全衛生の改善を図るために、日本側に技術協力を要請してきた。
2.協力活動内容 1. 労働衛生分野(作業環境管理、人間工学、健康管理、生物学的モニタリング等)の調査・研究方法を指導する。
2. 労働衛生管理者研修コースに係るカリキュラムとテキストを開発し、研修を実施する。
3. 労働安全衛生に係る各種情報、統計資料を収集・整理する。



技術協力
マレーシア・サバ州造林技術開発訓練計画A/C
案件開始日 平成12年5月15日



1.要請背景 マレーシア・サバ州においては、森林資源は重要な資源であり、州の経済にも貢献してきている。しかし、近年の大規模な森林火災などにより、州では森林の枯渇、荒廃が進行しており、人工林の造成の推進が一層重要かつ緊急の課題となっている。このためマレーシア政府は、効果的かつ効率的な人工林管理の実践的な協力を我が国に要請した。
2.協力活動内容 1.(1) 木材及び林産品の市場情報を収集する
  (2) SAFODAの経営戦略を検討する
2.(1) 森林経営
  (2) 森林火災対策
  (3) 林木育種

Adobe Acrobat Readerダウンロード Adobe Systemsのウェブサイトより、Acrobatで作成されたPDFファイルを読むためのAcrobat Readerを無料でダウンロードすることができます。左記ボタンをクリックして、Adobe Systemsのウェブサイトからご使用のコンピュータのOS用のソフトウェアを入手してください。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る