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イラクのサマーワにおける大型発電所建設計画の事業開始式および移動式変電設備の据付完工式の実施について

平成18年3月28日

  1. わが国のイラク復興支援に関し、サマーワ大型発電所建設計画の事業開始式および移動式変電設備の据付完工式が、3月28日(火曜日)午後5時(現地時間午前11時)より、サマーワの同発電所建設予定地にて行われ、イラク側よりムハンマド・アリー・ハッサーニ・ムサンナー県知事他関係者、わが国より外務省サマーワ事務所および陸上自衛隊関係者がそれぞれ出席した。
  2. 大型発電所建設計画については、3月13日(月曜日)に既に土地の整備等の工事が始まっており、全体で約2年の工期を経て完成を予定している。
     また、イラクにおいては多くの2次変電所(長距離送電用の高圧電圧を地域送電用に変圧する変電所)の機能が不全に陥っているために、一般家庭や工場などに十分配電することができず、日常生活や産業活動に大きな支障を生じている。こうした事情を背景に、イラク電力省より、特に緊急復旧が必要な首都バグダッドやムサンナー県を含む9県の変電所について、わが国に対し移動式変電設備の要請があった。これを踏まえてわが国は緊急無償資金協力(約79億円)を供与し、これによりイラク電力省が全部で23台の移動式変電設備を購入したが、これまでに全て据付が完了し、うち2台がサマーワ市で運転を開始した。
  3. 大型発電所の建設が今後順調に進捗し、また、2台の移動式変電設備が稼働することにより、今後サマーワ等周辺地域に効率的かつ安定的な電力供給が行われることが期待される。
    (参考)
     サマーワ大型発電所建設計画は、ムサンナー県サマーワ市に発電能力60メガワット(MW)の大型発電所を建設するために必要な緊急無償資金協力(約127億円)である(交換書簡署名日平成17年7月17日)。
     移動式変電設備整備計画は、首都バグダッドを含む9県に移動式変電設備23台を設置するために必要な緊急無償資金協力(約79億円)である(交換書簡署名日平成16年6月1日)。

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