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カブール国際空港新国際ターミナル建設起工式における関口総理特使によるスピーチ

ハーミド・カルザイ大統領、
ネマトッラー・エーサン・ジャヴェド運輸大臣及びご列席の皆様

 この度、安倍内閣総理大臣の特使としてアフガニスタンの地を訪れることができ、また、カブール国際空港新国際ターミナル建設起工式という記念すべき機会に立ち会うことができることを嬉しく思います。

 カブールに到着する前、私はインドのニュー・デリーを訪れ、第2回アフガニスタン地域経済協力会合に出席して参りました。この会合で私は、アフガニスタンが近隣諸国との緊密な協力の下で安定的に発展することが、この地域と世界の平和と安定の為に重要であることを強調致しました。

 カブールでは、本日、カルザイ大統領及びハリリ第二副大統領と個別にお会いしました。カルザイ大統領との会談では、安倍総理大臣からの親書をお渡しし、これまでの我が国の約11億ドルに及ぶODA支援、DIAG促進支援、海上自衛隊によるインド洋における海上阻止活動への支援、そして本年10月のテロ対策特別措置法の延長決定等につき説明しました。また、アフガニスタン政府及び国民が国家再建への努力を継続する限り、我が国として今後とも斯かる努力への支援を惜しまないことを表明しました。

 2001年10月のボン会議以降始まったアフガニスタンの復興、再建プロセスの中で、これまでカルザイ大統領の指導力の下でアフガニスタン政府及び国民の皆様が払われてきた努力に敬意を表します。アフガニスタンは中央アジア、東アジア、南アジア、そして中東を結ぶ十字路に位置し、歴史的な要路であると共に、現在においてもその安定と発展が世界の平和と安定にとって必要不可欠であります。

 DDR/DIAG、保健・医療、教育、インフラ、農業、警察支援等多岐に亘るこれまでの我が国の支援が、アフガニスタンにおける治安の改善、平和の定着、そしてアフガニスタン国民一人一人の生活の向上と将来世代の育成に役立つことを願っています。

 本日、起工式が執り行われるカブール国際空港新国際ターミナル建設は、我が国の約35百万ドルの支援によって実施されるものです。本プロジェクトは、ただ単に大規模な支援案件ということのみならず、平和で民主的なアフガニスタンが世界と繋がる窓口という象徴的な意味を持っています。悠久の歴史に惹かれてアフガニスタンを訪れる外国人にとって、また、広く世界に羽ばたくアフガニスタンの人々にとって、この新国際ターミナルはアフガニスタンと世界の交流と友情の象徴となることが期待されます。そのための一助として、我が国が新国際ターミナルの建設に携われることを喜ばしく思います。

 アフガニスタンと我が国の長きに亘る関係は、常に「友好」の二文字を基軸としてきました。アフガニスタンと我が国の友好関係がさらに発展することを願って、また、アフガニスタンと世界との紐帯がより強固なものとなることを願って、そして、そのための基礎となるアフガニスタンの平和と安定、繁栄と発展を願って、私からのご挨拶とさせていただきます。

ご静聴ありがとうございました。

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