保健・医療

鳥及び新型インフルエンザに関する閣僚級ドナー会合
(12月6-8日、於バマコ(マリ))

平成18年12月

1.会議概要

(1)EU、AU、マリ政府の共催にて開催され、アフリカ35カ国以上、域外14カ国、ナバロ国連上級調整官、FAO、WHO等国際機関約9機関等が出席。我が国からは辻優国際協力局参事官が出席。

(2)鳥フルの感染は地域的に拡大したが落ち着きつつあること、アフリカの状況はアジア程深刻ではないが不安定要素が大きいこと、世界の176カ国以上で鳥フル対策の国家計画等が策定されつつあり、今後はその実施が重要な課題等であること等が報告された。

(3)アフリカで被害の出ているエジプト、ナイジェリア、依然として深刻な状況にあるインドネシア等より国内措置等につき報告、我が国よりは、情報共有システム、早期対応等についての我が国の国内及び国際的な取り組みにつき報告。

(4)FAO、OIE(国際獣疫事務局)、UNICEF等の国際機関より、アフリカの動物衛生システムが脆弱であるとしてその強化の必要性が強調された他、コミュニケーション戦略の重要性を強調した(我が国の貢献を高く評価する発言が再三あった)。

(5)世銀より各国の北京会合のプレッジの実施状況につき報告があり、プレッジ総額約19億ドルのうち14億ドルがコミット済み(1位米国(3.77億ドル)、2位世銀(1.96億ドル)、3位日本(1.86億ドル))、日米両国がプレッジ額を上回る拠出を行う等パフォーマンスが非常に良い旨の発言あり。今後2~3年の資金ニーズは、アフリカ地域は最大5億8900万ドル、アジア・太平洋地域が最大9億3500万ドル。

(6)各国より1月の北京会合以降の貢献として以下のとおりプレッジ。

国・地域 北京会合以降の貢献 北京プレッジとの合計
EU 1.05億ユーロ(約1億3,060万ドル) 3.8億ドル
1億ドル 3.35億ドル
0.67億ドル 2.22億ドル
0.93億ドル 0.93億ドル
1,000万ポンド(約2,000万ドル) 0.56億ドル

(以下、独、諾、白、仏より実数表明あり。)

(7)会議の最後にアフリカのニーズに焦点を当てたバマコ宣言(PDF)PDFが採択された。

2.評価

(1)鳥フルに関する昨年来の一連の国際会議として初めてアフリカに焦点をの当てた議論が行われたが、東アジアに比して人的被害の少ないこともあり、家禽の鳥フルの大流行をいかに防止するか及びそのためにアフリカの動物衛生システムを強化する方策等について具体的な討議が行われた。

(2)我が国からは国際的取り組み等を紹介し、新規のプレッジを表明したことにより、我が国の本件問題への真剣な取り組みを改めてアピールすることができ、これらを通じて我が国の鳥及び新型インフルエンザ対策支援での大きな貢献が再度国際社会により認識された。その際、全体会合の場等において、ナバロ調整官やユニセフ代表から、我が国の支援を高く評価する旨の発言が繰り返された(ユニセフ代表はプレゼンにおいて日の丸をスクリーンに映し出し、我が国の貢献を強調した)。

(3)今後、この分野で知見、ネットワークを有する関係国際機関の一層の活用と2国間の支援との連携の重要性が確認された。


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