文化外交(海外広報・文化交流)

平成19年度第27期外交官・第11期公務員日本語研修

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 5月26日外務省7階講堂において、第27期外交官日本語研修・第11期公務員日本語研修の修了証書授与式が開催されました。両研修には、各国の外交官26名及び公務員9名の計35名が参加し、昨年10月から本年5月までの約8か月にわたって、国際交流基金・関西国際センターにおいて日本語及び日本事情について研修を受けました。

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 研修参加者は、帰国後は、対日関係の業務に従事し、将来の日本専門家となることが期待されています。

 修了式では、小池正勝大臣政務官がご挨拶及び修了証書の授与を行い、国際交流基金西澤参与及び駐日スリランカ大使ランジット・ウヤンゴダ大使からご祝辞をいただきました。ウヤンゴダ大使は20年前にこの研修に参加された方で、当時の経験や、参加者の今後の活躍を期待する等の発言をされました。

 その後、研修生代表者2名(外交官1名・公務員1名)から、8か月の研修で培った日本語によるスピーチが行われました。

■小池正勝外務大臣政務官 御挨拶■

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 皆さん、修了おめでとうございます。

 皆さんが羽ばたいていくこの喜ばしい機会に立ち会うことができ、たいへん嬉しく思います。

 本日は、この日本語研修を経験され、現在在京大使館で活躍中の外交官の皆様にも出席いただいております。これら諸先輩同様、皆さんが、母国と日本との友好関係のより一層の促進に寄与していただけるものと確信しています。

 最近の調査によれば、世界で日本語を学ぶ人が300万人に達しようとしています。我々は日本に関心を持つ人が増え、大きな文化的・言語的コミュニティをつくっていくことを目指しています。みなさんには、ぜひその最先端にたって頂きたいと思っています。

 近い将来、実際の仕事の場で、皆さんと再会できることを願っています。その際には、どうぞ日本語で親しく話しかけてください。

 最後になりますが、皆さんの御健康と益々の御発展を祈念し、私のお祝いの言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

■セヘリ・サブリンさん(外交官日本語研修参加者代表)スピーチ

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 こんにちは。みなさま、本日は私たちの修了証書授与式のためにお集まりいただき、誠にありがとうございます。私はサブリンと申します。バングラデシュの外交官です。外交官26名を代表して、一言ご挨拶させていただきます。

 去年の10月日本へ来てから今までこの8か月間、私達は国際交流基金関西国際センターでいろいろなすばらしい経験をすることができました。まず日本語の勉強です。私達のほとんどにとって日本語の勉強は初めてでした。例えば、自分の国の言葉と全く違う文法や漢字、vocabularyなどは、私たちにとって、一番の問題だったと思います。でも、先生方の熱心さと我慢強さのおかげで、日本語の勉強がだんだんおもしろくなり、私たちの日本語はかなり上達しました。私達は今先生方が教えて下さった日本語を使って、日本人と簡単な日本語で話せるようになりました。そして、日本のニュースを聞いて少しわかるようになりました。また敬語を使ってアポイントメントをとったり、目上の人と話したりできるようになりました。さらにこれ以外にも、いろいろな講義で日本の経済、政治や社会について も理解できるようになりました。

 また、日本語のクラスの他に、いろいろおもしろい活動に参加することができました。生け花、お茶、着物、書道、合気道などを体験したり、相撲や能、歌舞伎や文楽を見に行ったり、見学や、旅行などでいろいろな日本の文化を体験できました。この経験は日本の文化と日本人の生活を知るためにとても大切だと思います。地域の方々にもいろいろお世話になりました。特にホームビジットやホームステイでは、日本の家族の生活がよくわかりました。そして毎週会話パートナーといろいろなことについて話しました。これはクラスで勉強した日本語を練習するいいチャンスでした。

 それから、センターの中だけではなく、外でも友達ができました。そのおかげで、私達は日本人の日常生活がより深く理解できました。また、いろいろなイヴェントのなかで、自分の国の歴史、文化や生活について日本の人達に紹介することもできました。

 このような経験や出会いによって、私達は日本がより近くに感じられるようになりました。日本語の勉強は日本の文化や、人々を理解するためにとても大切だと思います。しかし、なによりも日本の方々のおかげで、私達は日本で幸せな時間を過ごすことができました。センターを自分の家だと感じさせてくださった日本のみなさまに、心からお礼を申し上げたいと思います。

 まもなく私達は自分の国に帰りますが、日本語の文法や漢字とともに、日本で過ごした幸せな日々はいつまでもわすれません。今後、私達の国々と日本がよりよい関係を築いていけますように、これからも皆様のお力添えをお願いいたします。

 最後にもう一度日本国外務省、国際交流基金関西国際センター、そして大阪の皆様に心より感謝を申し上げます。簡単ですが、これを私のご挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。

■リシ・ラム・ポカレラさん(公務員日本語研修参加者代表)スピーチ

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 みなさん今日は。今日は私達のために修了式をしていただいて、本当にありがとうございます。わたくしはネパールの公務員で、ポカレラと申します。まず、このコースの公務員9名を代表して日本政府、外務省、国際交流基金にお礼を申しあげます。また、国際交流基金関西国際センターの先生とスタッフにお礼を 申し上げます。8ケ月前、日本へ来た時、私達は日本語がぜんぜんわかりませんでした。しかし、いい先生に教えていただきましたから、私達はいい学生になって、簡単な日本語が話せるようになりました。

 やさしい日本人の方々にも感謝しています。地域のコミュニテイ(community)のみなさんは日本語で会話をしてくださったり、いろいろ親切にしてくださって、たいへんお世話になりました。この8ケ月で、日本語の知識が増えただけではなく、日本の文化や、習慣や、社会についてもわかるようになりました。日本人の丁寧さ、それから時間に厳しいところ、これは、とてもいいと思います。一方、日本の物価とても高いです。これにはちょっと困りました。また広島へ行ったとき温泉がありましたが、ネパールには温泉にみんなでいっしょに入る習慣がありませんから、私はびっくりしました。このように、日本で生活したり、日本のいろいろなところへ行ったりしたことはとても いい経験でした。

 また、社会、文化講義でいろいろな分野の講義を聞きました。日本の歴史や地理、経済分野、憲法などについて教えていただきました。外務省や財務省、JICでは、大切な情報をいただきました。これからもっと日本について知りたいと思います。

 この8ヶ月の間、研修に来た友達と毎日いろいろな話をして、世界中の国についてもよくわかるようになりました。私達は5月の終わりにそれぞれの国へ帰る予定です。私達は国の人々に日本でのすばらしい経験について紹介したいと思います。

 言葉は国と国の関係と人々の交流にとって大切です。ですから、この8ケ月の日本語の勉強は私たちの国と日本の関係をもっと強くするために大切だとおもいます。

 最後に、もう一度みなさんに心より感謝したいと思います。どうもありがとうございました。

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