外務省として、杉原副領事は、勇気ある人道的行為を行ったと認識しています。
外務省において保管されている文書により確認できる範囲では、昭和15年(1940年)当時、「ユダヤ人に対しては一般の外国人入国取締規則の範囲内において公正に処置する」こととされていましたが、杉原副領事は外務本省の「通過査証は、行き先国の入国許可手続を完了し、旅費及び本邦滞在費等の相当の携帯金を有する者に発給する」との指示にある要件を満たしていない者に対しても通過査証を発給したと承知しています。
外務省としては、当時の状況下、杉原副領事は勇気ある人道的行為を行ったと認識しています。
外務省において保管されている文書により確認できる範囲では、杉原副領事に対して懲戒処分が行われたとの事実はありません。
杉原副領事は昭和15年(1940年)のカウナス領事館引き揚げの後も7年間にわたり外務省で勤務を継続し、昭和22年(1947年)6月7日に依願退職しています。