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高村外務大臣とゲイツ米国防長官との会談(概要)

平成19年11月8日

 11月8日(木曜日)14時00分より約50分間、高村大臣が来訪のゲイツ米国防長官と会談したところ、概要以下のとおり。

1.日米関係全般

(1)高村大臣より、日米安保体制を中核とする日米同盟を一層強化したい、かかる観点から自分も着任直後に訪米した、ライト司令官を筆頭に、在日米軍の兵士たちが我が国の平和・安全の維持に命懸けで日夜尽力されていることに政府・国民を代表して謝意を表明したい、東アジア地域を始めとして戦略的な問題につき閣僚レべルで議論するためにもできるだけ早いタイミングで「2+2」を開催したい旨述べた。また、来年8月から始まる空母ジョージ・ワシントンの前方展開について、本8日、横須賀で地元、外務省、米海軍の緊密な協力の下、防災訓練を実施している、こうした地元との良い関係を更に広げたい旨述べた。

(2)これに対し、ゲイツ長官より、日米の強固な同盟関係を高く評価している、米国による日本防衛のコミットメントは不変である、日米双方で同盟関係の重要性を確認し、米軍再編を着実に実施していきたい、弾道ミサイル防衛や空母ジョージ・ワシントンの前方展開など、日米防衛協力を一層強化していきたい旨述べた。

2.テロとの闘い

(1)高村大臣より、インド洋の補給支援活動を中断せざるを得なくなったが、政府としては、補給活動の早期再開に向け最大限努力している旨述べた。

(2)ゲイツ長官より、日本のインド洋における補給活動は、国際社会全体への貢献である、日本の活動に深甚なる謝意を申し上げたい、また、同活動の早期再開を期待している旨述べた。

3.日米安保関係各論

(1)在日米軍再編

 高村大臣より、昨年5月の「ロードマップ」の合意に従い、抑止力を維持しつつ、地元負担の軽減を図る形で、米軍再編を着実に実施していくことが重要である旨述べたのに対し、ゲイツ長官からも、「ロードマップ」の実施が重要である、引き続き再編を前に進めていきたい旨発言があった。

(2)在日米軍駐留経費負担に係る特別協定

 日米双方で、与えられた時間は短いことから、事務方の交渉を加速させるべき旨一致した。

4.地域情勢

(1)北朝鮮

(イ)高村大臣より、六者会合は、年末に向け重要な局面を迎えている、北朝鮮による核施設の無能力化を確保し、完全かつ正確な申告をきちんと実施することが重要である、最終目標である完全な核放棄の実現に向け、日米で連携しつつ粘り強く対応したい、ミサイル開発も国際社会の平和と安定にとって脅威でありしっかり取り組む必要がある、さらに北朝鮮の拡散活動も問題である旨述べたところ、ゲイツ長官より、完全に同意する旨発言があった。

(ロ)高村大臣より、テ口支援国家指定解除の問題について緊密に連絡をとっていきたい旨述べたのに対し、ゲイツ長官より、拉致問題については、米国として日本の立場を理解している、米国から北朝鮮に対しては日本の立場を何度も伝達している旨発言があった。

(2)中国

 高村大臣より、中国は国際的責任を担うべきである、8月に訪日した曹剛川国防部長に対しては、自分(高村大臣)から直接働きかけた経緯がある、中国が今後、国際社会の責任ある構成員となっていくように日米両国で働きかけて生きたい、また、中国はさらに軍事力の透明性向上をはかる必要がある旨述べた。

(3)イラク・イラン

(イ)ゲイツ長官より、イラクの復興支援に関し、日本の貢献は米国に次いで世界第二位であるとして日本の復興支援策を高く評価する発言があった。

(ロ)日米双方、イランの核濃縮活動に対して、国際社会が一致して圧力をかけるべきである旨一致した。

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