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平成23年9月23日
23日,午前10時(現地時間)から約30分間,国連総会出席のためにニューヨークを訪問中の玄葉光一郎外務大臣は,英国のウィリアム・ヘーグ外務大臣(Rt Hon William Hague, Secretary of State for Foreign and Commonwealth Affairs)との間で日英外相会談を行ったところ,概要は以下のとおり。
両外相は,お互いが演説などで外交が追求すべき国益として「安全保障」,「繁栄」,「価値」が重要であるとの,同様の考え方を表明していることを確認し,価値観を共有する日英関係を強化することで一致した。
両外相は,東アジア情勢,リビア・中東和平を含む中東・北アフリカ情勢について意見交換を行った。双方は,これまでも共同歩調をとることが多かったが,互いの地域で最も重要なパートナーとして,今後もより一層緊密に互いの情報や分析を共有し,政策の方向性を摺り合せていくべく,戦略的な対話を今後も継続していくことにつき一致した。
ヘーグ外相より,英国としては日EU・EPAを強く支持しているが,他の国を説得していく上で,日本側における非関税障壁の撤廃について期待している,貿易・投資を促進することが世界の経済成長の維持にとって重要である旨述べたのに対し,玄葉大臣より,国家戦略担当大臣としての経験に言及しつつ,外務大臣としても日EU・EPAを進めるために国内で指導力を発揮していきたいと考えており,ヘーグ外相もEU各国を引き続き引っ張って行って欲しい旨応じた。
ヘーグ外相から,日本が次期戦闘機にユーロファイターを選定することへの期待の表明があったのに対し,玄葉大臣より,国内では様々な議論があるが,いずれにせよ,予め定められた手続に則り,公正・厳正に選定したい旨述べた。
国連安保理改革につき,玄葉大臣より引き続き英国の理解を求めたのに対し,先方より,引き続き日本の安保理常任理事国入りに対して明確に対外的にもコミットしている旨の確認があるともに,今後とも緊密に連携していくことで一致した。