9月24日(金曜日)午前8時15分(ニューヨーク時間。日本時間24日午後9時15分)より約30分間,国連総会出席のためニューヨークを訪問中の前原外務大臣は,ヘーグ英国外相と会談を行ったところ,その概要は以下のとおりです。
1.経済外交(日英経済関係,日EU・EPA)
前原大臣より,自分は17日の外務大臣就任記者会見記者において経済外交を中核とするとしたが,なぜなら日本には人口の減少,少子高齢化の進展,財政赤字という3つの大きな課題があるからである,日本経済を成長軌道に戻すために,あらゆる手段をとる必要があり,その一つが様々な国・地域とのEPA締結である,日EU・EPAに関する英国よりの支持に感謝するが,日EU・EPAを早期に締結したい,貴外相の尽力に期待している旨述べました。
それに対して,ヘーグ外相より,理にかなっている,英国も同じような環境にあり,若干異なる背景があるが,英国の海外ビジネスを支援する経済外交を重視している旨述べました。さらに,同外相より,英国は日本とEUの自由貿易を強く支持している,日英間でも貿易と投資を更に拡大する余地がある旨述べました。続いて,ヘーグ外相より,日本の非関税障壁について,英国及び他のEU諸国は,日本の国内市場への参入に困難を抱えており,日本市場を英国を含む欧州に対してより開かれたものとし,英国を含む欧州市場を日本に対してより開かれたものにしていくよう,互いに努力していきたい旨述べました。
2.核軍縮,不拡散
ヘーグ外相より,安保理決議第1929号に付随する措置を含め,日本の不拡散や核テロに対する取り組みに感謝の意が表され,イランが交渉のテーブルに着くように共に慫慂していきたい旨述べ,前原大臣も同意しました。
前原大臣より,22日に豪州とともに核軍縮・不拡散に関する外相会合を共催し,地域横断的な新グループを立ち上げたことを説明しました。
3.その他
ヘーグ外相より,日英は価値観を共有しており,国際社会の様々な問題において,協働していけることが多々あり,世界の貧困削減,開発の問題,気候変動,核軍縮と不拡散,自由貿易等の重要な課題において,日英で一緒に取り組んでいきたい旨述べ,大臣も同意しました。