アフリカ

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「横浜宣言」概要

平成20年5月30日

1.概要

 「横浜宣言」は、TICAD IVで採択される今後のアフリカ開発の方針を示す政治的文書である。同宣言では、2003年に開催されたTICAD III以降にアフリカで見られる政治・経済の両面での前向きな兆しに着目し、具体的には下記2.の分野においてアフリカ開発のために国際社会の取組を強化していくことを謳う。

2.主要項目

「横浜宣言」の構成及び要旨は、以下のとおり。

(1)序論

(2)近年の趨勢及び課題

 アフリカにおける前向きな兆しを認識し、アフリカの強化された自助努力を評価。AUとTICADの協力強化を歓迎。他方、アフリカの急激な人口増と農村・都市における失業問題、及び感染症の問題など近年の課題にも着目。食糧価格高騰に特別の注意。

(3)成長の加速化

 アフリカ開発における人材育成、産業開発の加速化、農業開発、貿易・投資、観光の促進、民間部門の役割等を重視。官民連携強化を歓迎。

(4)「ミレニアム開発目標」の達成 ―人間の安全保障の経済社会的側面

 ミレニアム開発目標の達成のために更なる努力が必要であることを認識するとともに、コミュニティ開発、教育、保健、ジェンダーの重要性を確認。

(5)平和の定着とグッド・ガバナンス ―人間の安全保障の政治的側面

 開発と平和の重要性を認識し、近年、アフリカで見られる平和の定着と民主化に向けてアフリカ自身の取組を後押しする重要性を認識。また、安全保障理事会を含む国連の早期改革の必要性を強調。

(6)環境・気候変動問題への対処

 気候変動に対して脆弱であるアフリカ大陸における日本の「クールアース・パートナーシップ」等のイニシアティブを通じた取組の意義や、安全な水へのアクセスの重要性について留意。

(7)パートナーシップの拡大

 TICADプロセスが、1993年以来、オーナーシップとパートナーシップの考え方を提唱し、また、アジア・アフリカ協力を推進する等の貢献を果たしたことを確認。更なるパートナーシップの拡大と、既存のイニシアティブとの協調を図ることの重要性及びTICADプロセスにおける市民社会の積極的関与を認識。

(8)今後の道筋

 TICAD IV以降、TICADプロセス全体について組織的にフォローアップを行っていくことを確認。また、G8の議長国として、TICAD IVの成果をG8サミットにつなげていく重要性を確認。

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