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福田総理大臣とワンガリ・マータイ女史との会談
平成20年5月29日
29日午後、福田総理とノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイ女史との会談が17分間行われたところ、概要以下のとおり。
- 冒頭、総理より、マータイ女史にはかねてからお目にかかりたいと思っていたが、漸くお目にかかれた、マータイ女史は日本では非常に有名であり、ケニアにおいて以上に有名なのではないかと歓迎の言葉を述べたのに対し、マータイ女史より、お会いできて良かった、本日は総理のお時間を少し頂いて自分が親善大使を務めているコンゴ川流域森林生態系保全についてご理解を頂きたいとして同保全プロジェクトの概要を説明し、世界で二番目に大きいコンゴ川流域の森林生態系保全のために英国、ノルウェー等と共に支援を頂きたい旨求めた。さらに、マータイ女史は、この問題は総理の提唱されたクールアースにも関係するものであり、クールアース構想の文脈で取り組んでいただければ素晴らしい、G8サミットにおいても取り上げて頂ければありがたい旨述べた。
- これに対して福田総理より、コンゴ川流域森林生態系保全については我々も支援の方途を検討しているところであり、クールアース・パートナーシップの枠組みで行うことが適当か他にも方法があるかについては検討していきたい旨述べた。さらに福田総理より、マータイ女史が活動を通じて行っている気候変動への取り組みは本当に素晴らしい旨述べつつ、アフリカの各国に対しては非常に大きな影響を与える問題であることから、日本も一生懸命取り組むのでプロフェッサー・マータイの協力を求めたい旨述べた。
- マータイ女史から、自分がこれからTICAD IV本会合で行う演説の中でも述べるつもりだが、3R(Reduce、Reuse、Recycle)の概念と「モッタイナイ」の概念を連携して推進していくことが適当と考えており、北海道洞爺湖サミットでも取り上げていただきたい旨述べた。福田総理より、「モッタイナイ」という考え方は、自分の亡父(福田赳夫元総理)が1995年に新聞紙上で取り上げた経緯もあり、「モッタイナイ」を唱導するマータイ女史は父の継承者として高い敬意を表するものである旨述べた。