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日・モザンビーク首脳会談、日・ナミビア首脳会談、日・リベリア首脳会談

平成20年5月28日

 28日午後、福田総理とゲブーザ・モザンビーク大統領、ポハンバ・ナミビア大統領、サーリーフ・リベリア大統領との二国間首脳会談が行われたところ、それぞれの概要以下のとおり。

1.ゲブーザ・モザンビーク大統領(16時20分-16時39分)

(1)冒頭、ゲブーザ大統領より、TICAD IVが国際社会のアフリカに対する関心を喚起することを期待する旨述べたところ、福田総理より、アフリカは急速に変わっており希望と期待が高まっていると感じている旨述べた。

(2)ゲブーザ大統領より、青年海外協力隊や日本車の存在を通じて、モザンビーク国民は日本に対し肯定的な印象を有していると述べると共に、日本の支援は有益であるとし、特に道路インフラによる支援は都市部と農業地域との間をつなぎ、食糧価格の高騰抑制にも貢献すると評価しつつ、今後の支援としてナカラ回廊改善計画への支援の要請があった。これに対し、福田総理より、青年海外協力隊に対する評価につき謝意を述べつつ、同回廊計画の円借款の利用による支援を検討している旨述べた。

(3)福田総理より、モザンビークでのアルミ精錬工場の投資事業(モザール・プロジェクト)の成功について触れたところ、ゲブーザ大統領より、同プロジェクトの成功に謝意を表すると共に、モザンビークの更なる発展のため、一つは貧困層の雇用機会確保の一環としての中小企業支援、もう一つは教育、職業教育の充実が必要であり、日本の支援をお願いしたいと述べた。これに対し、福田総理より、日本は職業訓練分野では多くのノウハウを有するので事務当局間でよく相談しつつ協力していきたい旨述べた。

(4)国連安保理改革に関し、福田総理よりモザンビークの支援を要請したところ、ゲブーザ大統領より、了解したとの返答があった。

2.ポハンバ・ナミビア大統領(16時40分-17時05分)

(1)冒頭、再会を祝した後、福田総理より、「元気なアフリカ」のための取組を具体的に打ち出したく、その成果を北海道洞爺湖サミットの議論に反映させていきたい旨述べた。また、アフリカの中にも期待が見られるようになっており、アフリカが変わってきていると感じている旨述べた。これに対し、ポハンバ大統領より、真剣にTICAD IVを評価しており、会議自体も既に成功していると述べつつ、今般のJBICとナミビア開銀との覚書締結を機に両銀行間の友好関係を推進していきたい旨述べた。

(2)さらにポハンバ大統領より、昨年の訪日時に要請した借款案件について更なる要請があった。これに対し、福田総理より、ウォルビスベイ港の拡張案件については現在、ナミビア側で調整中と承知しており、今後検討していく、その他の案件についても、ナミビア側の要請を踏まえて内容につき検討していく旨述べた。

(3)国連安保理改革に関し、福田総理より、今次総会会期中に具体的成果を得たいと考えているので、C10であるナミビアが現実的観点から議論を主導することを期待している旨述べたところ、ポハンバ大統領より、本国に持ち帰り検討することとしたい旨述べた。

3.サーリーフ・リベリア大統領(17時07分-17時28分)

(1)冒頭、サーリーフ大統領より、TICAD IV開催につき謝意を表明すると共に、議題もミレニアム開発目標(MDGs)、平和と安全、経済成長促進など適切なものである旨述べたところ、福田総理より、今次会議はアフリカと共に作り上げたものであるので議題が適切なものとなっている旨応じた。

(2)サーリーフ大統領より、日・リベリアのパートナーシップを再開したい、リベリアでは残る資源を再結集しリベリアの天然資源開発に着手しているが、政府もリベリアの課題である安全面の確保や、グッド・ガバナンス、司法制度の確立に努力するので、是非とも日本の民間投資を求めたい旨述べた。これに対し、福田総理より、安全とグッド・ガバナンスに配慮頂きたい旨述べた上で、過日、サーリーフ大統領から頂いた書簡にあるとおり、G8サミットでは、アフリカの声を踏まえ、母子保健や保健制度強化推進のため主導的な役割を発揮したい旨述べた。

(3)二国間関係に関し、福田総理より、首都基盤機能復旧のための調査及びリベリア母子病院の機能復旧調査の決定につき伝達した上で、リベリアにおける食糧問題につき問うたところ、サーリーフ大統領より、リベリアも他のアフリカ諸国同様食糧問題に直面しており、食糧を最貧層に分配しないと暴動が起きかねないと応答しつつ、リベリアへの食糧支援を要請した。これに対し、福田総理は前向きに検討したいと応答した。

(4)国連安保理改革に関し、福田総理より、今次総会会期中に具体的な成果を得たく、リベリアの政府間交渉への積極的な参加を期待する旨述べたところ、サーリーフ大統領より、AUの立場は難しいが、リベリアとしては役割を果たしたい、アフリカのほとんどの国が日本を友人として考えており、安保理改革に関する日本の立場に好意的である旨述べた。

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